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5合目で小休止、水分補給をして馬の背へ向かって岩尾根を登って行く。途中の6合目周辺で一時低木の樹林帯となるが、そこ意外は頂上まではほぼ遮るもののない道のりとなる。強い陽射しが照り付けると一気に気温が上昇する行程となるから注意が必要だ。春から夏にかけてはこの山特有の花々が目を楽しませてくれるところでもある。

振り返ると眼下に様似町の海岸線を見るのだが、あの猛威を振るった台風や熱帯低気圧の跡かたも感じられないほど、この日の海の色は格別に美しかった。しかしその美しさに反してまだまだ各所で被害の爪痕が残って居るのだから心が痛む。

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7合目に向かって

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眼下の海岸線

【アポイ岳に咲く花々 その3】

エゾサイコ、花期は7月~8月であり既に果実の状態となっていたが、これはこれでまた美しい。でも撮るのはなかなか大変で、「数撃てば」感覚で何度もシャッターを押して再生画像で確認する。
タデ科の植物オヤマソバ、馬の背までの岩尾根でも見たが頂上への稜線上では紅葉し始めていて美しかった。これからもっと赤くなるのだろう。まだ咲いていたエゾコゴメグサにカメラを向ける。上下の2唇に分れた小さな花がとても可愛い。


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エゾサイコ(果実)

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オヤマソバ

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エゾコゴメグサ

上空には青空が広がっていたが、馬の背が近づくにつれて頂上方面には雲が流れ始めた。「まあ、そのうちきっと雲が消えるさ」、午前中は雲が多いものの段々回復してくる予報だったから悪化するとは思われなかった。9時15分、馬の背に到着。吉田岳からピンネシリへの稜線は雲に覆われていた。単独の若い男性が登ってきた。「昨日はペテガリに登ってきましたよ」そして翌日がこのアポイ岳?驚くべき体力である。その男性はすぐに頂上へ向かって進んで行った。

馬の背ではパトロールの方と言葉を交わした。「ミセバヤ、咲き始めましたね」「そうですね、ミセバヤから次にコハマギクが咲いて終了です」季節の移り変わりが何と早く感じるものか~花々の開花の始まりがつい先日のように思えるのは歳のせいなのか・・・私達は雲に覆われた頂上に向かって歩き始めた。

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もうすぐ馬の背

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吉田岳~ピンネシリへの稜線は雲に隠れていた

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頂上へ向かって

【アポイ岳に咲く花々 その4】

チシマセンブリ、なんとかまだ花が咲いているものを見つけた。ただ全体的にはほぼ終わりと言った感じである。ヒダカトウヒレンやキンロバイもほぼ終盤。こんな時には果実状態でもとアポゼキショウにカメラを向ける。良く見ると球形の果実が(蒴果)結構興味深い。


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チシマセンブリ

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ヒダカトウヒレン

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キンロバイ

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アポイゼキショウ(果実)

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