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10年ぶりの「黄金山」、11年ぶりの「定山渓天狗岳」と久々の山行が続いていたが~今回は6年ぶりのルチシ山を目指す事にした。今年豊似岳に登った時にえりも町のkusaさんと約束していた山行である。ルチシ山はえりも町に位置する標高754mの山である。登山道として整備されてはいないが、一般的には山頂から南東に延びる尾根をミヤコ笹を漕ぎながら登る。今回は南斜面のひとつの尾根を獣道(エゾシカ)を辿りながら山頂を目指すルートである。

2015年6月16日早朝、えりも町のkusaさんとnakaさんtakaさん、そして私達の5名は林道を歩き始めた。林道脇にまだ咲いているクリンソウを見て早速カメラを向ける。「これっ、気づきませんでしたか?」nakaさんがぬかるんだ道の上を指差していた。そこにはまぎれも無いヒグマの痕跡があった。「今日のものでは無いと思うけど」「ツメの部分がこれね」「あっちの方に向かったんだ」早くもそんな会話が飛び交うロケーションを私達は歩くことになる。
狙った尾根の末端を狙って途中からやや深い笹薮を漕いで行く。GPSも携帯しているがここはしっかりとコンパス切って進んだ。私的にはその方が歩きやすい。ダニも心配だったが朝露に濡れた笹のせいかあまり気にはならなかった。尾根の末端に取り付くとやっと上空の陽射しを受けるようになった。ここからはしばらく顕著な尾根に沿って進んで行く。やがて視界がぐんと開けてすっきりとした裸地に出た。前方に見える山頂部はまだまだ遠い。振り返ると眼下に小さくえりも町が見えていた。

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林道脇にまだ咲いていたクリンソウ

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尾根に取付き・・・

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ヤマハタザオ

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すっきりとした裸地に出る

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前方に目指すルチシ山が見えて来た

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振り返ると眼下に小さくえりも町が見えた

背の低いミヤコザサを踏みしめながら登って行く。尾根上にはうっそうとした大木は無く、明るい林内と言った感じが続くのがうれしい。「わっ、綺麗だね」もうほとんど終わっていたヤマツツジだが、まだ花が綺麗に咲いていたのを見つけた。緑を背景に咲いているのでとても良く目立つ。ちょっと遠回りしてカメラを向けた。

獣道を辿りながらどんどん登って行くのだが、時々深い藪に前方を遮られる。木々を払いのけながら進んで振り返ると、巻き道のように綺麗な獣道がついていたりするのに気づく。「下山はこっちの方だね」しっかりと確認するように言葉を交わす。


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背の低いミヤコザサを踏みしめながら

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まだヤマツツジも咲いていた
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オオヤマフスマ

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ハクサンチドリ

高度が上がるにつれて尾根形は広い斜面に吸収される。この付近からは獣道もあまり意識しなくなった、と言うか微かな痕跡は縦横無尽に走っていて山頂への道しるべとはならないのだ。傾斜は徐々に増して来た、「ちょっと休みましょうか」「ゆっくり行きましょう」立ち止まり息を整えながら水分補給だ。「確かこっちの方よね」kusaさんが先導しながら何度か小さな沢(窪み)を横切る。決まった登山道を歩くわけでは無いのでしっかりとしたルートの確認が必要となる。ちょっとしたミスが藪に突入と言うことになりかねない。

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ササバギンラン


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フタリシズカ

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斜度がグングン増して来る

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