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黒岳山頂を後にして、次に黒岳石室に向かって下って行く。ウラシマツツジの真っ赤な紅葉の奥に烏帽子岳を見て、中央にお鉢平を囲む稜線、左に北海岳、右に北鎮岳や陵雲岳、その手前に広がる雲ノ平。そんな広大なロケーションの凹凸をまるで筆でなぞったような紅葉が広がった。

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黒岳石室に向かって下って行く

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ウラシマツツジの紅葉と奥に烏帽子岳

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凌雲岳と北鎮岳を見ながら

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奥に北鎮岳

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雲ノ平と奥にお鉢平を囲む稜線
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ウラシマツツジ

流れる白い雲を背景にして、斜面を彩るウラシマツツジの紅葉が際立つ。やがて眼下に石室が見えて来る。いつもならナキウサギの声が聞こえてきたり、エゾシマリスが顔を出すところだが~何故かこの日はほとんど見ることは無かった。黒岳からゆっくり歩いて20分ほどで黒岳石室に到着だ。

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鮮やかなウラシマツツジの紅葉

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眼下に黒岳石室が見えて

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黒岳石室

黒岳石室の前では大勢の人達が寛いでいた。ここはこれから向かうコースのちょうど分岐点にもなる。ひとつは北海岳方面、もうひとつは北鎮岳方面である。もちろん表大雪の山々の縦走の起点ともなるところだ。縦走装備の人達もいるが、この日はさすがに紅葉を楽しむ人が多いようで、ほとんどが日帰り装備である。私達の今回の行程ももちろん日帰り。雲ノ平方面へ進んで状況を見ながら北鎮岳へ進むか、戻って美ヶ原方面へ向かうか。いづれにせよ天気次第で決めようと思っていた。

相変わらずひっきりなしに雲が流れていた。「今日はずっとこんな感じかもしれないね」そう言いながらミネラル飲料を飲み干す。15分ほど休憩して、いよいよ雲ノ平を歩き始めた。そして・・・「わぁ~~~」とおばさんが叫ぶ。私達はすぐに紅葉グラデーションに包まれることになるのだった。

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雲ノ平を行く

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紅葉に包まれながら前方に北海岳を見て
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手前にチングルマ、奥にウラジロナナカマドの紅葉を配して北鎮岳と凌雲岳

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流れのような草紅葉と奥に凌雲岳
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ハイマツの緑とミネヤナギの黄色、クロマメノキやチングルマやウラジロナナカマドの赤が織りなすグラデーション

前方に北海岳、右に凌雲岳と北鎮岳を見て、、、そしてチングルマとクロマメノキの真っ赤な絨毯が一面に敷き詰められ~ハイマツの緑とウラジロナナカマドの赤、そしてミネヤナギの黄色等が織りなすグラデーションは見事と言うほかは無い。「素晴らしい~」と歓声をあげながらファインダーを覗く。

「何? あっ、ホシガラスよっ」おばさんが叫ぶ。どうやらハイマツの実を採って食べているようだ。あっちでもこっちでも、登山道脇の奥にホシガラスが舞い降りる。盛んに突いて食べては又ハイマツへ~実を採って又舞い降りる。おばさんは立ち止まり~連写連写~、ニッコリ微笑んで「撮れたわよっ」それにしても、ここは何度も歩いているがこんなに多くのホシガラスが見たのは初めてであった。

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奥に北鎮岳を見て

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崖斜面を彩る見事な紅葉

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ホシガラス(おばさん撮影)

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