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「紅葉が進んでいるようだね」ネットでそんな情報を得ながら天気予報を見つめる。せっかく行くのだからせめて雨だけは避けたいし、日射し次第で紅葉の輝きも一段と増すものだ。「ヨシっ、明日だ」そう決めて車に装備を詰め込み、一路層雲峡温泉に向かった。

2015年9月15日午前5時半ころに層雲峡温泉の黒岳ロープウェイ駐車場に到着。この時点で駐車場には沢山の車がとまっていた。場内の整理をしている方に聞くと、前日も大賑わいだったそうである。ゆっくりと準備をして満員の始発便を見送って第二便のロープウェイの乗り込む。雲を突き抜け一気に雲上へ出ると山々のシルエットが浮かび上がった。ロープウェイからリフトへ、黒岳の山頂部の紅葉が目に飛び込んで来た。「綺麗よ、ほら」おばさんは嬉しそうに叫んでいた。

午前6時50分、入山届けを済ませて朝の日射しを受けながら登山道に入って行く。しっかりと整備された登山道はとても歩きやすい。「お先にどうぞ」「どうも」、「あっ、また会いましたね」そんな和やかなムードでゆっくりゆっくりと登って行く。まだ咲き残っていたダイセツトリカブトにカメラを向けたのだが~「いやいや、今日は紅葉に専念だ」と自分に言い聞かせた。

ふっと目の前にガスが漂い始めた。「日射しは感じているから大丈夫だろう」私はそう確信していた。

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ロープウェイで一気に雲上へ

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リフト乗り場へ向かう

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リフトから見た黒岳

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ダイセツトリカブト

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ガスに包まれて

そんな予想通りに高度が上がるにつれて青空が広がり始め、登山道脇はすっかり秋の彩りに包まれるわけであり~おまけに眼下に広がる雲海の奥には山々が浮かび上がる。

そして、いよいよ前方にはお待ちかねのマネキ岩が見えて来るのだ。「わぁ~、スゴイ」「これは見事だぁ」そんな歓声があちこちから聞こえて来る。私も「やっぱりこれは綺麗だよな~今年も素晴らしい」、そう言いながらファインダーを覗く。おばさんも思わず立ち止まってその紅葉を見つめていた。

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雲海の奥に浮かぶ山々

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前方にマネキ岩が見えて

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青空が広がり雲海もバラついて?来て~ニセイカウシュッペ山を始めとする北大雪の山々が大きく広がった。「うんうん、紅葉の奥にって感じだな」。そしてもう一度、ほぼアイレベルで見るマネキ岩~さらに登ってそれを俯瞰する。マネキ岩から山裾に向かって紅葉が流れ落ちるかのように彩る。足元に目を落とすと登山道脇には草紅葉が続く。

7合目登山口から約1時間強で無風の黒岳山頂に立った。

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青空に向かって

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紅葉の奥にニセイカウシュッペ山を見る
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マネキ岩
画像クリックで幅1024ピクセルの拡大画像表示 「マネキ岩を見下ろして」

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登山道脇を彩る草紅葉

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もうすぐ山頂

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「わぁ~」、「凄いぞ~っ」、「綺麗だぁ」。烏帽子岳の北斜面から北海沢へ、白い雲が浮かび~緑のハイマツと鮮やかな紅葉のコントラストが際立つ、そんな壮大な光景が目の前に展開した。目を転じると~北鎮岳から凌雲岳、川上岳へと続く山々とその奥に愛別岳が少しだけ顔を出す。

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烏帽子岳の北斜面を彩る紅葉は圧巻だ

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北海沢方面
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烏帽子岳の山裾をズームで

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ハイマツの緑とナナカマドの紅色のコントラスト

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北鎮岳と凌雲岳、上川岳方面

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