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ザックを下して木製のベンチに腰を下した。すっきりとした展望が一気に広がる。南側には大きく稀府岳が聳え、奥には室蘭岳がやや霞んで見えていた。そして山頂へと続く稜線上に笹の刈り分け路が続く。視界が良好の時には噴火湾の奥に駒ヶ岳の姿も見る事が出来る。
何度も見ている光景を楽しみながらミネラル飲料を飲み干し、汗を拭ってまたザックを担ぎあげる。いよいよ稜線歩きの始まりである。

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稀府岳と右奥に室蘭岳

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山頂へ向かって続く稜線

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稜線歩きが始まった

稜線歩きの始まりは~大小のギャップを越えながら進んで行く。加えて遮るものの無い細い稜線だから、低山と言えども強風時には注意が必要だ。登山道脇にはまるで無造作に?フイリミヤマスミレが群生していた。この山にはこんなにコキンバイが多かったのだろうか?エゾノイワハタザオとヒメナツトウダイも咲き始めていた。そんな花々を愛でながら稜線歩きは続く。

風が少し吹いて来た。さすがにまだ冷たい風ではあったが、この日のやや汗ばむ山行では心地良い。

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大小のギャップを越えて進む

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コキンバイ

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エゾノイワハタザオ

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ヒメナツトウダイ

やがて稜線は大きく翼を広げるかのように~見晴台、前紋別岳へと進んで行く。視界が良い時であれば前方に羊蹄山が見え始める地点でもある。稜線は前紋別岳の先でやや西側に折れてその奥に初めてすっきりと伊達紋別岳の山頂を見る。やがて9合目、小さなポコを乗り越えた。

「良い声ね~」野鳥が木の枝にとまって囀っていた。「なんだろう?」おばさんがカメラを向ける。「アオジだわっ」そう言いながらシャッターを押し続けた。「あっちにも何か・・・」「ノビタキだよ」、さすがにちょっと遠くて撮影困難。でも、そんな野鳥の声を聞きながらの稜線歩きは楽しい。

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奥に山頂を見ながら

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アオジ(おばさん撮影)
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