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上空には青空が広がっていたが、、、「今日は遠望は無理だよなぁ」自分にそう言い聞かせながら山頂に向かって登って行く。「過去に何回も見てるからさ・・・別に今日は見えなくたって・・・花も楽しめたし・・・」こうなってくると言い訳ばかりが脳裏を巡る。

午前10時55分、伊達紋別岳山頂に立った。登山口からゆったりペースで2時間25分だった。そして~予想通りの遠望はうっすらとシルエットが確認出来る程度であった。ザックを下して軽食を頬張りながら視線は山頂を飛び交う蝶、キアゲハを追う~静かな山頂だった。

15分ほど休憩して下山開始、山頂直下でスミレを再度撮影して~前方に稀府岳や眼下に霞む伊達市街を目にしながら7合目を目指して稜線を下って行く。

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下山開始

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稀府岳を見ながら
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7合目へ向かって (右に伊達市街が霞む)

7合目から尾根を下って行く。撮り直しの花々にカメラを向けながらのんびりゆったり、行き交う人も少ない静かな登山道であった。冒頭で触れたこの時期の伊達紋別岳の花、それはシラネアオイに続いてスミレである。タチツボスミレやオオタチツボスミレが所狭しとばかりに咲いていた。野山で普通に見られるスミレだが両者の大きな違いは唇弁の距の色、オオタチツボスミレは白で葉はタチツボスミレよりも円みを帯びている。
エゾアオイスミレは、もう大半が花を落としていたが(葉だけが残っていて)、一部でまだ咲き残っていた。地面にへばりつくように咲くスミレで撮るのが大変。

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タチツボスミレ

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オオタチツボスミレ

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エゾアオイスミレ
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フイリミヤマスレは稜線上で無造作に?群生していたが、この尾根でも結構咲いていた。やっと見つけたアカネスミレ、側花弁基部の白い毛が良く目立つ。そして最後はアイヌタチツボスミレ、これは稜線上で良く見られた。白い距と側花弁基部の毛が大きな特徴のようだ。結局今回は6種類のスミレを楽しむことが出来た。片道2時間半程度の山でこれだけ多くのスミレを堪能できるのだから、伊達紋別岳はスミレの山とでも言いたくなる。

「あっ、もう下りて来たんですか?」私達が下りの途中ですれ違った単独の男性が早々と下って行く。いや、それだけ自分達のペースがスローだと言うことにもなるのだろう。シラネアオイがそっと見守る登山道に私達も別れを告げた。

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フイリミヤマスミレ

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アカネスミレ

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アイヌタチツボスミレ
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コースタイム(含休憩&写真撮影時間)

登山口 08:30  3合目 08:55-09:05  7合目 09:50-10:00  前紋別岳 10:15  山頂 10:55-11:10  前紋別岳 11:30  7合目 11:50  3合目 12:20-12:30  登山口 12:50

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