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さて今回の行程であるが距離にして約6km、標高差は1473mである。一段と傾斜がきつくなる4合目後半から9合目~そして外輪山までは、とにかく息つく閑も無い登りの連続だ。ハンディGPSのトラックログデータから各合目間の斜度を算出してみると、3合目から6合目までの各区間で約20度から25度、6合目を過ぎるとほぼ30度前後であった。その急斜面を小さくジグを切りながら登って行く。途中の「一旦下り」は無いのだ。おまけに視界はほとんど開けない。登山道も狭く休憩ポイントと言えば各合目が区切りとなる。

数少ない視界が開けるポイントでは、無意根山を始めとする札幌近郊の山々、そして眼下に京極市街を見て「わぁ~見えてるぞ」と叫んでしまう。

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我慢坂?が続く

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時折視界が開けて

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余市岳、白井岳、無意根山、遠く札幌岳等・・・

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ちょっとズームすると中央奥に小さく定山渓天狗岳が見えて

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眼下に広がる京極市街

カラスシキミの果実、ツルリンドウの花を見つけてカメラを向けて~赤く熟したウラジロナナカマドの果実やヤマハハコ、そしてコガネギクに囲まれた登山道を決して急がずにゆっくりゆっくりと登って行く。まだ咲き残っていたハイオトギリ、そのすぐ側には果実がびっしりと並んでいた。

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カラスシキミの果実

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ツルリンドウの花

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赤く熟したウラジロナナカマドの果実

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登山道脇を彩るヤマハハコ
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こちらはコガネギク(ミヤマアキノキリンソウ)
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このアザミは?

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ハイオトギリ
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ハイオトギリの果実

「待って!」おばさんが小さな声で叫んだ。「シマちゃんよっ」ちょうど窪みになった登山道の奥にエゾシマリスが居た。冬眠準備だろうか、盛んに何かを見つけて頬袋に入れている。こちらが動けば気づかれる、、、窪みをブラインドにしておばさんがカメラを構えた。「可愛いねぇ」そう言いながら何度もシャッターを押すと・・・その音に気付いたのかシマリスはヒョイと笹薮に消え去った。この後も何度か登山道脇でシマリスを見かけたが、、、カメラにおさめる事は出来なかった。辛い登りの中でしばしの癒しをくれたひとときであった。

7合目そして8合目、登山道には露出した木々の根が一段と張り出し~大きな岩の間を抜け~そして大小の岩石が目立つ登山道となって、ますます足元への注意が必要になって来る。こんなところで躓いて捻挫でもしたら大事である。「気をつけろよ、、、滑るぞ」私達は交替で先頭に立ちながら登って行った。まさしく修行のような登りが延々と続くのだ。

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エゾシマリス(おばさん撮影)
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露出した木々の根や大きな岩の間を・・・

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大小の岩石を交わしながら・・

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