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平成23年の豪雨被害により通行止めとなっていた沼ノ原登山道に至る「層雲峡本流林道」が、今年やっと開通した。何としても行きたい五色ケ原、行ってみよう「日帰り」で・・・しかしその前に立ちはだかる難関~それは沼ノ原へ至る急斜面であり~短いながらも五色ノ水場からの急斜面であり~そして何より片道約11kmの長い長い行程だったのだ。私達にとって今シーズンの最大ロング山行にちょっと不安を抱きながらクチャンベツ登山口に立った。

2014年08月02日早朝、町道銀泉台線を右にわけて施錠ゲートをくぐり(事前に上川森林事務所へゲートナンバーの確認が必要)、層雲峡本流林道へ入った。林道は良く整備されていて快適だ。午前5時過ぎに登山口へ到着。既にスタートされている方々や縦走組の方々の車が10台ほどとまっていた(登山口にトイレあり)。装備を整えてアルファ米にお湯を注ぎ、凍らせたペットボトル等と共にザックへ収納する。当初予定通りの午前5時30分、登山口をスタートした。

登山道はクチャンベツ川の沢を高巻くように刻まれている。一旦少し登って~どんどん沢へ向かって下って行く。下りた地点が渡渉ポイント、以前は大きな倒木が削られて丸木橋となっていたが、その木は奥へ流されてしまい飛び石伝いの渡渉となる。もっとも私達はジャブジャブと川を渡ってしまうのだが・・・水量が多くなければ問題無いところだ。

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登山口

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一旦少し登って

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沢に向かって下って行く

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渡渉地点

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ハクセンナズナ

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エゾクロクモソウ コモチミミコウモリ

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コバイノイチヤクソウ ミヤマチドリ

ゆるやかな登山道は高度が上がるにつれて急になってきて、いよいよ尾根に取り付いて登り始めたことを知る。やがて大小の岩と木々の根張りが露出する見上げるほどの急斜面となり、ひと汗もふた汗も搾り取られるのだ。落石注意、浮石注意、滑落注意の地点でもある。標高差にして70m~80mほどなのだが、とにかく足場も悪い。ここが今回の行程での最初の難関であった。

「気をつけろ!」「こっちからかな~」「滑るぞ」お互いに声をかけながら慎重に登って行く。「あっ、これっ、綺麗よ」おばさんが叫ぶ、キソチドリやアリドオシラン、コイチヨウラン等を見つけるたびに立ち止まり、私はしゃがみ込んで息をとめ~それっとシャッターを押す。時には白いパラソルも登場だ。そんな具合だからこの急斜面もなかなかクリア出来ずに、縦走装備の単独の男性や単独の女性にも抜かれてしまう。

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段々急になってきて

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手足を使って・・・

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ミヤマホツツジ エゾスズランはまだ蕾

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キソチドリ

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アリドオシラン コイチヨウラン

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コイチヨウラン

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