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今年の大雪山系花巡り、黒岳から始まってニセイカウシュッペ山、そして赤岳~小泉岳とひと通り予定の山行を終えた。「やっぱり次は富良野岳かな」「いつもの年よりも少し遅いから、違った花を楽しめるかもね」
2014年07月25日06時10分、十勝岳温泉陵雲閣前の登山口をスタート。縦走組や早朝組はすでにスタートした後で比較的静かな登山道を進む。まずまずの天気予報だったのだが・・・上空は雲に覆われていて稜線方面は見えない。「まあ、段々晴れて来るんじゃないか~♪」そんな私の楽観的な予報もこの日ばかりは自信が無い。

登山口から安政火口までの遊歩道は約1.4kmもある。なだらかなこの道程を長いと見るか準備運動を兼ねて丁度良いと見るか・・・やがて安政火口を見て涸れ沢を渡り対岸へ~ここから本格的な登山道が始まる。まずはD尾根を斜行しながら進んで行く。尾根を回り込むと富良野岳が見えて来るのだが・・・スッポリと雲に覆われていた。

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安政火口へ

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D尾根を斜行しながら

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尾根を回り込み沢へ向かって下る

登山道脇に咲く花々~エゾオヤマリンドウがやっと蕾を膨らませて、ミヤマアキノキリンソウはあちこちで咲き始めていた。この二つの花を見ると、なんとなく「もう大雪山には秋の気配か~」と感じてしまう。
そんな寂しさを抱きながらも、登山道脇に咲く花々にカメラを向ける。マルバシモツケは(バラ科の落葉低木)ちょうど見頃、その姿に派手さは無いが清楚な落ち着きを感じさせる。その小型が変種エゾノマルバシモツケとされているようだ。ここではどちらも見る事が出来た。

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エゾオヤマリンドウ

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マルバシモツケ

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エゾノマルバシモツケ

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ミヤマアキノキリンソウ

上ホロ分岐手前で小休止、水分補給しながら軽食を頬張る。登山口をスタートする前はさすがにあまり食欲は無く、バテ防止のためにオニギリを一個食べただけだった。歩き始めてからちょうど1時間ほど、ザックもしっかりと体になじんで空腹も感じ始めていた。「うまいなぁ~」「何も見えて来ないね~」かみ合わない会話も特段苦痛は感じない。「さてと!」「じゃあ行こうか」と立ち上がる。

三峰山沢に向かって下って行く。もちろん三峰山方面(稜線方面)は雲に包まれていたし~当然のことながら富良野岳も見えない(回りくどい表現だが)。涸れ沢を渡り階段を登って、ゆっくりと俯き加減に歩を進める。「これってミヤマイ?」「あっ、そうだ。ミヤマイだよ」イグサ科の植物だが茎頂につく小さな花が良く見るととても面白い。
カエデ科の落葉樹オガラバナの花はもう終盤、おかげで結実し始めた様子も撮ることが出来た。

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三峰山沢へ向かって下る

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涸れ沢を渡り

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階段を登り

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ミヤマイ(イグサ科)
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オガラバナ(カエデ科の落葉樹)右は結実し始めた様子

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