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今冬は、めまぐるしく変わる天候~そして強烈な寒波~山の天気は一向に安定しそうにも無く・・・「今日もやっぱりだめだなぁ、まあ無理することないし」。最近の私達は荒天の山行はほとんど登る前に回避している。過去に何度も素晴らしい山行をさせてもらっているし、無理せずに天気の良い日に心地良い情景に包まれながら歩きたい、そんな思いが強い。そんな訳で~延び延びになっていた今シーズンの冬山行だが、やっとその日が訪れた。

天気予報は晴れマーク、高気圧がおおらかに?張り出してきた。「ヨシッ、決行だ」などと大げさに叫びながら~2014年2月24日、私達は朝里岳に向かった。午前8時20分頃に駐車場に到着、さすがに平日とあってまだ閑散としていた。ゆっくりと装備を整え午前9時から運行開始したスカイキャビンに乗り込んで一気に山頂駅へ。午前9時20分、朝里岳に向かって歩き始めた。風も無く抜けるような青空が広がっていた。前日のものだろうか、沢山のトレースが刻まれた広い尾根を登って行く。

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札幌国際スキー場

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スカイキャビン山頂駅の奥がスタート地点

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樹氷に囲まれながら
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たっぷりと雪を纏った樹氷に包み込まれながら進んで行く。久しぶりのこの感触に「やっぱり良いなぁ」とつくづく感じてしまう。樹氷群を抜けて急な斜面を登り切ると、眼下には日本海が広がって来る。「こりゃあ、今日は最高だぞ」私はニンマリとしながらカメラを構えた。

朝里岳には毎年1度は登っている。広い尾根と余市岳へと続く大雪原(通称:飛行場)の魅力が私達を捉えて離さない。しかもスカイキャビンを利用すれば1時間前後で標高1200m程のピークに立つ事が出来るのだ。しかし悪天候でホワイトアウトに近い状態になるとほとんど目印が無いが故の怖さがあるから、あくまでも好天条件必須の山としている。

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急な斜面を登って

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眼下に日本海が広がる

高度が上がるにつれて視界がぐんぐんと広がって来る。遠く烏帽子岳と百松沢山、すぐとなりの白井岳などが見えて来た。森林限界を越えた頃から、一気に風が強くなって来た。標高はもう1150mを越えている。今までのおだやかな山行は何処へやら、、、あわててフードを被って進み始める。

ちょっとウィンドクラスト気味の雪面を先行トレースに沿って進んで行くが、進むにしたがってそのトレースは消えてきて・・・段々と歩きづらくなって来る。時々先行を交代しながらゆっくりと登って行く。遮るものの無い広い尾根、あまり良い休憩ポイントも無いし、会話も途絶えて黙々と登って行くことになる。それでも視界がきいている安心感はある。

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遠く烏帽子岳と百松沢山が見えていた

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森林限界を過ぎると風が一気に強くなって来た

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雪面がウィンドクラスト気味のゆるやかな広い尾根を登って行く

広い尾根の斜度が緩んで来ると、、、やがて前方に見覚えのある大きな樹氷が見えて来た。先行するおばさんが指差して「あれねっ」と言っているようだ、私は頷いた。朝里岳には山頂標識は無いから、私達はそれを山頂としていた。位置的にもピークはほとんどその付近である。写真では確認出来ないのだが、雪面に吹き付ける強風で雪煙りが舞っていた。

私は先行するおばさんの後ろから、カメラを構えながら右へ左へ、、、アングルを変えながらの撮影だ。体力的にも全く問題ない山行だから余裕の?行動である。強風で出来た雪面の風紋が美しい模様を展開していた。午前10時25分、朝里岳山頂に立った。

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前方に山頂が見えて来た

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雪面の風紋が美しい
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朝里岳山頂付近へ

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