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8時35分、5合目の山小屋に飛び出すと~一気に強風が吹き付けた。「風が強いわねぇ」「こりゃあ、ちょっと・・・」もちろん、風による体力的なダメージもあるが~花の撮影が大変と言う思いもあった。水分補給を済ませてすぐに馬の背に向かって登って行く。ここから山頂まではほとんどが岩場の登りである。足元に咲く花々を目にしながら、一歩一歩慎重に登って行く。

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5合目

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アポイタチツボスミレはちょうど見頃だった。淡い紫色の花びらと白い距、光沢のある葉は何かとても壊れやすい危うさを感じさせる魅力的なスミレだ。アポイアズマギクはちょうど咲き始め、白色が特徴の舌状花だが、薄い紫色を帯びた個体も見ることが出来た。
サマニユキワリも咲き始めていた。久々の対面にカメラを持つ手に力が入るのだが、それだけでは無い~強風で揺れる花をファインダーで覗いたまま・・・とまる瞬間をジッと待っているのだから・・・この方が体力勝負と言うものだ。

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アポイタチツボスミレ
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アポイアズマギク
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舌状花が薄い紫色の個体

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サマニユキワリ
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ショウジョウバカマ

9時15分、前方に際立つアポイ岳から吉田岳~ピンネシリへと続く稜線、そして遠く日高山脈の霞む馬の背に立った。何度も目にしている展望ではあるがやはり美しい。
ちょっと汗ばんではいるものの強風による影響で、それほど暑くは感じない。むしろジッとしていると少し寒くなって来るほどであった。それでもしっかりと水分補給、そして私達の山での定番~干し梅を口にする。

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吉田岳と奥にピンネシリ

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遠く日高山脈が霞んでいた

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