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2014年05月05日、私達はアポイ岳登山者用駐車場からゆっくりと歩き始めた。まだ時間が早いからなのか、何か静かなムードである。ほどなく入山届けを記入して~午前7時20分、登山口をスタート。高曇りの空の下、登山道入口に向かって行くと・・・前方を10羽ほどの鳥の群れが飛び交った。すぐに近くのコブシの木にとまってくれたその鳥は! 「あっ、イスカよっ」おばさんが慌ててカメラを構える。イスカはカラマツのマツボックリを手?にして食べていた。
「撮れたよ」まさかここでイスカに出会えるとは思ってもいなかったおばさんは上機嫌だ。「幸先が良いスタートだな」私はそう答えながら登山道に入って行く。

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イスカ♂(おばさん撮影)

小さな沢を渡ってゆっくりと登って行く。エゾオオサクラソウは・・・と見回すのだが、まだほとんど蕾。やっと咲き始めた個体を見つけてカメラを向ける。ここはやや暗くて、今までなら帰路に再度撮影するのだが、倒木の影響なのかとても明るかった。それでもコミヤマカタバミはまだ花が閉じていたので帰路の撮影となった。5合目まで静かな樹林帯を登って行く。

私達はアポイ岳に毎年登っているが、こんなに早く登るのは久しぶりである。花の山としてはもう少し先の方が楽しめるだろう。しかし今年は夏山シーズン本格始動を心意気?に、豊似岳に続いての山として「登る」ことにした。特段山行タイムにこだわるわけでは無いが、自分達の体力を知る上では認識しておく必要もあると思った。まだ花が少ないアポイ岳だからこそ出来る試みであった。

第5休憩所を過ぎると4合目、登山道は5合目のトイレブースのある山小屋に向かって、大きくジグを切りながら登って行く。いつもなら後続の人達からどんどん追い抜かれるのだが・・・何度振り返ってもその姿は見えない。やや風が強くなって来ているようだが、樹林帯の中では静かなものだ。

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倒木ですっかり明るくなった地点

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やっと咲き始めたばかりのエゾオオサクラソウ

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コミヤマカタバミ(帰路撮影)

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4合目

足元に咲く花々に目を落として見る。ちょうどヒメイチゲが満開、フイリミヤマスミレが咲き始め、センボンヤリを1本だけ見つけて・・・いつもの場所でオクエゾサイシンを撮影する。

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ヒメイチゲ

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オクエゾサイシン

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フイリミヤマスミレ
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センボンヤリ

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