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私達は道南の山々はあまり登っていない。それでもこの時期になると紅葉狙いで毎年のように黒松内岳や恵山と海向山へ向かっていた。「今年は・・・まだちょっと早いかもしれないけど」「明日は行楽日和のようよ」。

2013年10月19日、黒松内岳登山口に向かった。国道5号から道道9号に入り約1.5kmで駐車公園、すぐ横から林道に入る。登山口まで約5.5kmの林道走行は快適だったが、「やっぱりまだかな~」林道周辺の紅葉はまだ色づき始めと言ったところであった。「まぁ、この天気だから絶好の登山日和と言うことで・・・」すぐに気分転換出来るのが嬉しい?
午前7時30分登山口へ到着、先行車が2台~そしてすぐにもう1台・・・この時期の黒松内岳登山口は結構混み合う。すぐ隣に車をとめた方は本州からの登山者であった。「どうしてこの山を?」と尋ねると「ブナの北限でしょう」との事。山の楽しみ方にはいろいろあるのだなぁとつくづく感じる。

午前7時50分、登山口をスタート~いきなりの急登の始まりだ。良く整備された登山道を登って行くとほどなく1合目で、ブナ林コース迂回路の標識に導かれてトドマツ林に入って行く。

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登山口

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いきなり急な尾根登りから始まる

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トドマツ林

トドマツ林を抜けて小さな沢を越え~尾根に向かって急斜面を登って行く。周辺は見事なブナ林となっている。「まだやっと黄色くなってきた感じよ」「そうだね、やっぱりまだブナの紅葉には早かったね」そう言いながらも、それは想定内とでも言うかのように「あっ、立派なツルリンドウよ~、、、こっちにツルシキミ、、、これはヒメモチの果実かしら、、、」おばさんは足元を指差す。ツルシキミの蕾、ブナ林などの林床にみられるヒメモチの果実や光沢のある葉が魅力的なエゾユズリハ、見事なツルリンドウの果実に私はカメラを向けた。

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ツルシキミの蕾

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ヒメモチの果実

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ツルリンドウの果実

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エゾユズリハ

ブナ林コースはやがて登山道と合流して3合目の標識を見る。「休憩しよう」私達はザックを下して水分補給、「暑いね~」、天気予報通り上空には青空が広がり、風は弱く気温も上がってきているようだ。
今回の行程は距離にして迂回路経由で約2.5km、迂回路を経由しなければ約2km、標高差は549mで、ガイドブックでは初級レベルとなっている。コースのポイントは、一つ目は登山口から標高差約300mほどの急な尾根登り、二つ目は山頂直下の急な草付き斜面の登りである。

「さあ、行こうか」ザックを担ぎあげて急な登山道を登って行く。

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木々の間から見た隣の尾根の紅葉

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