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今年の夏山シーズンはいったいどうなってしまうんだろう、そう思いながら悶々とした日々を過ごしていた。8月11日に徳舜瞥山に登って以来、毎日のように曇り、雨、雷、豪雨の繰り返しであった。地球温暖化の影響が目に見える形で目の前に迫って来ているかのような様相である。

そうこうしているうちにもう大雪山では紅葉の始まりだ。層雲峡ビジターセンターの情報を見ると黒岳の9合目付近ではかなり紅葉が進んでいるようだった。そして、、、やっと天気予報も待ちに待った「晴れ」マークとなり~ちょうど一か月ぶりに山へ向かうことになったのである。今回の行程は黒岳から雲ノ平がメインの紅葉山行である。

2013年9月11日~層雲峡温泉駐車場で目覚めた。上空は雲に覆われているものの、見上げる空はまずまずの明るさだ。「ヨシッ、今日は何としても登るぞ」そんな悲壮な決意?のもとに、朝一番(6時発)のロープウェイに乗り込んだ。紅葉見物の団体さんも搭乗してほぼ満員である。一気に高度が上がって予想通りの雲上にでる、「わぁ~」と歓声があがった。眼下には見事な展望が広がっていたのである。

ロープウェイを下りてリフト乗り場へ向かう、前方に黒岳山頂が見えて来た。リフトに乗る、「色づいているわよっ」マネキ岩直下に紅葉を見つけてシャッターを押した。

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5合目ロープウェイ終点駅からリフト乗り場へ向かう

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リフトから黒岳山頂部を見る

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眼下にニセイカウシュッペ山と平山(リフト終点駅展望台より)

6時40分、登山事務所前で入山届けを提出~紅葉シーズン真っ盛りの混み合っている時には、届出の順番待ちが結構長くなるのだが、今回はまだちらほらと登山者を見る程度、スンナリと通過する。朝の陽射しをいっぱいに受けて登山道を歩いて行く、この久々の感触がたまらなくうれしい。高度が上がるにつれて登山道脇は秋色に包まれて来た。

「いやぁ~気持ちが良いね~」、階段を登り~大小の岩を跨ぎながら順調に登って行く。何か以前よりも随分登山道が整備された気がする。鳥の囀りにふっと視線を移すと、目の前の藪の中に小鳥が飛び込んだ。「あっ、鳥だよ~その藪の中」「どこどこ、あっ~あれね。でも被ってるわ」木々の枝の間から何とか見えるポイントを見つけておばさんはシャッターを押した。ルリビタキの幼鳥のようである。「何とか撮れたわ」「今日は幸先が良いね」

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登山事務所のある7合目登山口

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ルリビタキの幼鳥(おばさん撮影)

登山道脇ではまだ開花している花々を見ることが出来た。ダイセツトリカブトは鮮やかな色合いであちこちに咲いていた、淡い色の個体も見られた。ミミコウモリ、ここで見られるのはコミチミミコウモリで葉柄の基部に「むかご」をつけている。もう終盤ではあったがナガバキタアザミも見られた。チシマヒョウタンボクの果実、ミヤマサワアザミ等々~ 「まだこんなに花が見られるなんて驚きだね」

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ダイセツトリカブト
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淡い色の個体があった

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コモチミミコウモリ
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葉柄基部についている「むかご」

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ナガバキタアザミ

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チシマヒョウタンボクの果実

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ミヤマサワアザミ

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ミヤマアキノキリンソウ

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ヤマハハコ

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