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2013年6月29日、ニセイカウシュッペ山を登り終えた私達は、そのまま大雪ダムへ移動して車中泊。翌30日早朝、薄いガスに包まれて起床「これは今日も晴れるよ〜」久々にまぎれも無い?「晴れ」予報に大展望の予感を抱きながら林道に入って行く。銀泉台が近づくにつれて道路脇に残雪を見るようになった。「このあたりから雪を見るなんて初めてよね」「うん、やっぱりかなり雪が多そうだ」そんな予想は銀泉台を出発してすぐに現実のものとなるのだが・・・

駐車場付近で展望の開けるポントがある。そこに立った私達は思わず歓声をあげた。眼下の大雪湖付近に漂う雲海、そして石狩連峰を始めとする山々がクッキリとその輪郭を際立たせる。それは幻想的とも言える光景だった。「これは・・・今日は凄いぞ」

駐車場には十数台の車がとまっていた。本州ナンバーの車もある。「いよいよ大雪山の夏山シーズンの始まりね」そう言いながら装備を整え、午前5時45分管理事務所に届けを済ませて歩道を進む。ほどなく「あっ」と叫んでしまった。前方には雪に覆われた歩道が続いていたのである。「こりゃあ、凄いね」驚きながら先行ステップに導かれるように進んで行く。視界が開けるところで一旦雪は無くなったものの、またすぐに大きな雪渓だ。雪の多さにビックリしながらも定点観察の花だけはしっかりとチェック。

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銀泉台駐車場付近から石狩連峰を望む

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眼下に大雪湖付近の雲海

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銀泉台事務所前をスタート

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いきなり雪が行く手を阻む

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右に第一花園の雪渓を見て

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ヒメイワショウブ                                  ウスバスミレ

いつもより手前の段階で大きな雪渓が待ち受ける。そして第一花園へと延々と続く雪渓トラバース。先行ステップは雪渓の上部を辿るようにつけられていた。アイゼンが必要な雪質では無いが、気象状況によっては特段の注意が必要だろう。
まだ雪が多いので幾分斜度は緩んではいるが、それでも下部まで落込む雪渓を見ると緊張を強いられる。おばさんは一歩一歩慎重に歩を進める。途中でちょっと立ち止まり・・・「長いよね〜」と言いながらまた進んで行く。今回の行程では一番緊張する場面であった。

しかし、展望は本当に素晴らしかった。「これでもかっ」とでも言いたげに?次から次へと展開する光景に圧倒される。それでも雪渓歩きの途中での撮影だから、しっかりと足元を固めて態勢を整えてからカメラを構える。

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第一花園の前に大きな雪渓があった。(右に見えるのが第一花園)

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ニセイカウシュッペ山、平山方面
画像クリックで幅1024ピクセルの北大雪パノラマ画像表示

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第一花園の雪渓を行く
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第一花園を振り返る  奥に石狩連峰

緊張の雪渓トラバースを終えて展望台へ、ほっと一息つきながら水分補給だ。「すごい天気よね〜暑くなりそう」「梅干し食べようか」早速塩分も補給する。灌木をくぐり第二花園へ向かった。いつものこの時期ならジャブジャブと水を漕ぎながらの登山道だが、まだ雪渓があまり融けていないからだろう、ぬかるむことはほとんど無かった。

第二花園ももちろん残雪に覆われていた。ゆっくりと周辺の展望を確認しながらの登って行く。「咲いてるかしら」あまりの雪にちょっと心配そうなおばさん。無理もない、ここまでほとんど雪の上を歩いているのだから〜。やっと登山道に雪が無くなってコマクサ平に到着、「咲いてるわ」「ヨシヨシ、ちょうど見頃じゃないか」私達は早速ザックを下して撮影タイム。キバナシオガマは咲き始め、チシマキンレイカやイワブクロはまだ蕾だった。

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第二花園の雪渓

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コマクサ平

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コマクサ
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ヒメイソツツジ

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