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4月になると毎年のようにえりも町の方々と残雪期の豊似岳に登っている。今年も予定していたが結局天候不良で中止となった。6月に入って「ちょっと藪こぎになるけど行かない?」えりものkusaさんから連絡が入った。豊似岳手前の1088mピークまでとのこと、「行きますよ」
2011年6月11日、濃い霧に包まれた国道をえりも町に向かっていた。天気予報では「曇りのち晴れ」だが寒気が入り込んで不安定な天気とのことだった。「こりゃあ〜今日は遠望ゼロの世界かな」ちょっと落胆気味に集合場所へ!久しぶりに会う皆さんと挨拶を交わしてすぐに出発だ。追分峠から林道に入り間もなくゲートを抜けると、霧が一気に消え去り〜そして前方に広大な展望が広がった。風は無く初夏の日射しを受けながらの山日和になったのである。

午前8時、登山口を出発だ。作業道跡のような登山道はすぐに落葉が敷き詰められた広い尾根に吸収される。この周辺は下山時には方向を間違え易い地点なので注意が必要である。所々にある目印のテープを確認しながら踏み跡のような登山道を登って行く。周囲にはエゾシカによる獣道も数多くある。

標高約530m地点で一時視界が開けるがまたすぐに樹林帯に入る。やがて653m地点へ向かっての急斜面が現れる。「きついよね〜ここは」「登る前に休もうか?」「いや〜登ってしまってからゆっくり休もう」、呼吸を整えながら一歩一歩ゆっくりと登って行く。さすがに途中でちょっとひと休み〜

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左奥がルチシ山、中央手前がオキシマップ山、右に豊似岳から1088mピーク〜三枚岳〜一枚岳へと続く稜線(パノラマ画像)

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標高530m付近で一時視界が開けて

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653m標高点への急登

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途中でちょっとひと休み、眼下に霞むえりも岬方面

急斜面を登り切り大休止だ。nagaokさんに色々な説のある「三枚岳」について尋ねた。「昔の人が一枚岳(787m)、二枚岳(970.6m)、三枚岳(1012m)と呼んでいたらしいです。庶野方面から見るとちょうど三枚に見えるんですね」、そうなると今回の行程は稜線に出て三枚岳を経て1088mピークへと言うことになる。

*653m標高点からの下山時に尾根の西側へそのまま下ってしまい易いので注意が必要だ。標高点から少し南西へ進んですぐに南下すると登りで辛かった大斜面が待っている。

美しい新緑に包まれながら登って行く。高度が上がるにつれて登山道は小さくジグを切り始める。「ここまで来ると稜線が近いのよね」kusaさんが先頭を進みながら言う。標高は既に800mを越えているから稜線までは標高差200mを切っている。ジグザグと登って行くのでまだあまり急斜面と言うイメージは無い。「まだ咲いているよっ」ヒメイチゲを見つけてカメラを向ける。

一部不鮮明なところはあるものの〜登山道は細いダケカンバ林を交わしながら進んで行く。斜度を増しながらそのまま直登して稜線へ飛び出した、10時25分。

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新緑に包まれながら登る

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小さくジグを切りながら登って行く

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ヒメイチゲ

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ダケカンバを交わしながら稜線へ向かって登る

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稜線へ飛び出す

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