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2011年12月、いつものシーズンならもうとっくに山スキー行を楽しんでいた。しかしどうも気分が盛り上がらない。体調が悪いせいでも無く、山スキーを止めたわけでもない。その原因のひとつは夏山シーズンの登りおさめ?が曖昧だったこと、もうひとつはやはり天候である。12月に入ってから平地はそこそこ青空が広がるものの、山の方を見るといつも雲がかかっていて「こりゃあダメだな・・・」の連続だった。

そんなストレスに耐えきれずに〜何と大晦日に私達はついに重い腰を上げたのである。行く先は大沼山と決めた。例年なら蓬莱山とか迷沢山(上平沢林道コース)あたりで足慣らしをしてから次のステップへと進むのだが、今年はもう待ちきれずに私たちにとっては本格的な雪山行となる山をチョイスした。

2011年12月31日、大晦日故に廃坑処理作業も休みだろうと豊羽鉱山の大きなヘアピンカーブに駐車した。通常ならばもっと奥に広く除雪されたスペースがあるのでそちらを利用した方が良いようだ。
先行していた男性二人のトレースは沢に沿って進んでいたが、私たちは途中から急斜面を登り学校尾根に取り付いた、午前9時。積雪量は十分であり、木々を交わしながら登って行く。徐々に傾斜がきつくなって来る。最近登ったような跡は全く見当たらない、二人だけのラッセルが始まったのである。

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学校尾根取付き

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徐々に傾斜がきつくなって

風は弱く時々青空も見える穏やかな天気、気温が上がっているようですぐに汗ばんで来た。「こりゃあちょっとしんどいかもな〜」汗をぬぐいながら交代でラッセルを続ける。しかしすぐにその感触に前途多難を感じた。表面に薄く膜を張った雪面、スキーがその膜を破ってズブズブと沈んで行く。雪の中からスキーのトップを持ち上げながら急斜面を登って行く。「重いわね〜」「交代するよ・・・」「ふ〜〜〜交代っ」そんな連続である。
「綺麗よ〜」振り返ると雪化粧した定山渓天狗岳や余市岳が目に飛び込んで来た。「お〜〜良いね」久々の展望にカメラを向ける。

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重めのラッセルが続く

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余市岳

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定山渓天狗岳

標高約710m地点でやっと傾斜が緩んでほっと一休みだ。ここまですでに1時間かかっている、「行けるかしら・・・山頂まで」「う〜〜ん、微妙だね。この雪質とラッセルだから・・・12時を目途にしようか」。汗をぬぐいミネラルドリンクを飲み干し〜再びザックを担ぐ。冬山装備のザックはやはり重い、おまけにデジイチも入れてきた。山行の模様はコンデジで撮影して、「これぞっ」と言った光景に出会った時にはデジイチで撮影と言う魂胆?なのである。
875mピークはいつもなら西側を巻いて進むのだが、今回は東側を巻いた。結果としては登りすぎて南側コルに向かって大きく下ることになってしまったのだが、、、途中で定山渓天狗岳を見ながらちょっと休憩する、、、「コルまでかな〜」私達は久々の山行にくわえてきついラッセルに山頂はあきらめムードだった。

コルに向かって下って行くと、、、「おっ、トレースがあるぞっ」沢から登った2人組の男性のものだろう。先行トレースがあると無いでは雲泥の差である。私達は幸運の女神にでも出会ったような気分になった。トレースに沿って快適に登り始めたのだが、、、どうも私のペースが上がらない。前を行くおばさんが心配そうに振り返る「大丈夫?」「ちょっと休憩しようか」ザックを下した、、、再び山頂はあきらめようと思った。汗をぬぐいおばさんが差し出したゼリー状の栄養食品を飲み干す。少し休むと何やら元気が出て来た、私の若さのせい???だろうか。回復はまだまだ早いようである。「大丈夫だよっ、行こうか」私は元気よく?ザックを担ぎあげた。

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定山渓天狗岳を見て・・・そろそろ限界かな〜

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875m南コルで先行トレースと合流した

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