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5月16日のルチシ山から約1カ月、天候不順で山に登っていなかった。「そろそろ登りたいよねぇ〜」「いや、登らないとね」、日曜日にはひとつ大きな山行が決まっていた。
「じゃあ、この日しかないよね」それは前日の土曜日である。昨年から登ろうと決めていた山、然別湖の南に位置する岩石山である。然別湖周辺の山ではこの山だけが未踏だった。昨年音更のkoさんから「良い山ですよ」と聞いていた。どうも天気予報が優れなかったがkoさんにメールしてみると、すぐに都合をつけてくださりご一緒していただけるとのメールが返信されてきた。

2009年6月20日(土)、曇り空だった天気も日勝峠を越えると〜〜〜視界100mほどの濃霧に包まれてしまった。「まあ、峠を下ったら・・・」などと楽観的な予想は見事に外れ、ちょっと気落ちしながら国道274号線をひた走る。士幌高原「ヌプカの里」の案内板に導かれて進んで行くと、ますます濃いガスに包まれて視界はほぼ50mほどか・・・
koさんから携帯に連絡が入り登山口近くの広場へ〜「こんにちは〜〜〜」「どうも、初めまして」メールでは何度もやり取りしていたが初対面である。「ちょっとすごい天気になりましたね」「まあ、雨が降っていないし、風も無いようですから」、簡単な言葉を交わして装備を整え午前8時55分、ゲート脇の登山口をスタートした。

登山口
登山口

濃霧の中を

レインウェアの上下を着て〜静かな登山道をおばさんが先頭で進んで行く。koさんは遠慮気味に後ろから距離を置いて続く。「良く整備されていますね」、このルートを利用する人は多いのだろうか?そう感じるほど登山道は快適だった。ウグイスがさえずり・・・、足元には濡れたカラマツソウが小さく咲いている。「あっ、ツマトリソウよっ」おばさんが早速カメラを向ける、「うん、大きいねぇ〜このツマトリソウ」、私もカメラを向ける。「いつもこんな調子なんですよ」私の言葉にkoさんはニコニコしながら頷いた。

やがて登山道は工事が中止となった士幌高原道路から続くルートと合流する。「あっ、何〜〜〜わあ〜オダマキよっ」おばさんが叫ぶ、ここからしばらくはまるで良く整備されたトレイルを歩くように心地良い。ミヤマオダマキが咲き、スズランが咲き〜〜〜私は思わず「休憩しましょう」そう行ってザックを下ろした。
今回は山行取材はコンデジ、花の写真はデジイチの二刀流〜おばさんも同じくである。休憩と言うよりもどちらかと言うと撮影タイムである。「これが良いよっ」「これは可愛いね」ファインダーを覗きながら歓声をあげる。

トレイルを歩くように

スズラン
可愛らしい表情のスズラン

オダマキ
ミヤマオダマキ

10時05分、なだらかな登山道が大きく東にカーブする地点に面白い標識を見つけた。ネットでも事前に見ていたが、やはり「白雲山、約10km」と読める。どう考えてもそんなに距離がある筈が無い。あまりの違いに〜それに気付かぬ人もいるまいと、修正されずにそのまま立てられているのだろうか。50分と手書きされていたが、それが正解だろう。

この標識を境にして登山道は斜度が増してきて、やがて針葉樹林帯へと入って行く。濃霧と静けさでしっとりとしたムードに包まれた登山道を〜ゆっくりと周囲を見回しながら、、、ひと株のゴゼンタチバナを愛でながら、、、見事なミヤマハンショウヅルを見つけて歓声を上げる、イソツツジもあちこちに咲いている。

標識

急斜面を・・・

ゴゼンタチバナ
ゴゼンタチバナ

ハンショウヅル
ミヤマハンショウヅル

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