夕張岳(1667.8m) そして静かに花紀行を終える

急斜面を登り切り、祠の前に出ると山頂はもう〜ひと登りである。ちょっと雲の流れを感じながら一気に山頂に立った、10時10分! 登山口から実に4時間40分、今までの最高記録?であった。これは忍び寄る老化?いやいや、花の撮影に時間がかかって・・・と、言うことにしておこう。

山頂へひと登り

山頂

山頂は大勢の人達で賑わっていた。休憩スペースを確保して腰を下ろす、、、予想通り?周囲の雲は消え去り、遠望が楽しめる状態になった。しかし芦別岳はその山頂部を雲で隠していた。「前に見てるからね、、、」それほどの落胆も無く、私は中央に前岳を配した歩いてきたコースの光景をカメラにおさめた。遠く青空の下に雲に見え隠れしながら日高の山々も見えているようだ。

オニギリを食べ、冷たいフルーツゼリーを喉に流しこむ。ひと息ついているとツアーの方々も順次登ってきた。hasさんを見つけて話しかける、少しゆっくりお話しが出来るのかな・・・しかしそこはツアー登山の悲しさか!短い休憩のあとすぐに下山を開始した、hasさんにそっと別れを告げた。

山頂は静けさを取り戻していた。「もう少しゆったりしようか・・・」私はそう言いながら腰を下ろした。

眼下に
前岳方面

遠く日高の山々・・・
遠く雲間に日高の山々が見え隠れ・・・

11時、下山開始である。カメラの記憶媒体(CF)を取り替え、もう一度花々を見つめ直す。「さあ、撮りまくるぞっ」私はそう言いながらカメラを手にしていた。登って来る人のピークも終えて、木道はひっそりとした印象さえ受けた。「何か良い雰囲気だなぁ!!」「これ写したっけ?」「うん、写したけど、、、もう一度!!」、、、「ムシトリスミレは豊作?なのか、スゴイよね」。コトコトコト・・・木道を歩む足音が心地よい。まだ硬い蕾のシロウマアサツキをうらめしそうに見ながらシャッターを押す。

お花畑

シロウマアサツキ
シロウマアサツキ

先を進むおばさんが、木道で写真を撮っていた若い男女と話しをしている。「何かあったの?」「これってヒメイワショウブって言うんですって」、初めて見る花だ、しかも小さい、、、緑系の目立たない花である。カメラを持つ手に力が入る、、、パシャ、、、シャッターを押した。すぐに再生してみる、、、「ダメだよっ、気に入らないっ」私は再度カメラを向けた。「気持ちわかります・・・」女性の方が微笑みながら呟いた。

「初めて見る花でした、どうもありがとうございました」二人にお礼を言ってその場を離れた。花の百名山「夕張岳」、たくさんの花々に囲まれながら、、、そして出会い・・・・・・記憶に残る山行となったのである。

ヒメイワショウブ
ヒメイワショウブ

コースタイム(含休憩&花散策時間)
登山口 05:30  望岳台 07:50  山頂 10:10-11:00  望岳台 12:50  登山口 14:20

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