1729m地点が近づくにつれて尾根はどんどん細くなってきた。両側は切れ落ちているのだがハイマツ等のおかげであまり恐怖心は無い。それよりも複雑な地形に目を奪われたり、ナキウサギの声に耳を研ぎ澄ます。ふと遠くで小さな動物の動く気配を感じた、ナキウサギが走りまわっているのだった。もちろんカメラでとらえられる距離では無い。 |
細い尾根を行く |
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上空の薄い雲で遮られていた陽射しが戻り、ニペノ耳から下りてきた尾根を振り返る。見上げる高さのピーク、そして細い尾根〜「すごいわねぇ〜あそこから下りてきたのよっ」おばさんは呟く。 尾根は益々細くなってきた、しかも「えっ、巻くんじゃないの?」と思うような小さなポコも乗り越えたりなんかする。所々ハイマツの隙間から深い沢が垣間見えたりもする。「足元に注意しろよっ」先を進むおばさんに声をかけた。 |
振り返ると見上げる高さのニペノ耳 |
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細い切れ落ちた尾根から一気に下り始める、まさに地図通り〜急な斜面をどんどんと下って行く。「こりゃあ絶対登りには使いたくないね」、笹や木々の枝を掴みながら、滑る足元に難儀しながら下りて行く。「ちょっと休憩しませんか」今回は沢靴で通したkoyaさん、石狩岳ピストンも加わって足元に疲れもきているのだろう。ザックを下ろして水分補給だ。 標高約1300mを少し下った地点でちょっとした広場となった。「ここですかね!」「えぇ〜ここから沢に下りますから、急ですし少し藪漕ぎになりますからあまり離れないほうが良いでしょう」、そんなyamazさんに続いて沢へと下りて行く。確かに一部には踏み跡と思われるところもあるが、、、藪漕ぎに近い状態であった。 「このあたりで靴を取り替えましょうか」私達は渓流シューズに履き替えた。 |
一気に高度を下げる〜〜〜 |
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ペテトク沢に下り立った、水量の少ない沢を渡渉したり巻き道を歩いたり、もうほとんど高度差を感じないおだやかな帰路であった。背丈ほどもあるフキにビックリしながら、、、そして今回の山行の〆とばかりにジャブジャブと進む、、、やがて広場に飛び出した、15時25分。沢あり、細い稜線歩きあり、紅葉あり、、、yamazさんにお誘い頂いた山行は今回も記憶に残るものとなったのである。 |
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コースタイム(含む休憩時間) 林道終点 06:30 1440m滝 08:20 稜線へ 10:10-10:55 川上岳 11:30 ニペノ耳 12:00-12:25 尾根から沢へ(標高約1300m地点) 14:20 林道終点 15:25 |
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