「ちょっと待って・・・」先を進むおばさんを呼び止めた。上空が明るくなり前方になにやらボンヤリと山頂部が浮かび上がって来ている気がした。「晴れて来たんじゃない」おばさんの弾む声が響く。間違いなく上空には青空が見え始めた、もうこうなると元気いっぱいである、一段と力強く登って行く。見覚えのある山頂へ続く登山道が見えて来た。 今回はまっすぐ山頂には向かわずに、南側から巻いて行くコースを進んだ。山頂には立たずにそのままお花畑へと下りる予定だったからである。日差しが一段と強くなって来た、しかし暑いという印象は無い。 |
|
|
南側へ進んで |
山頂部の端に出た、グーーンと視界が広がった。眼下にお花畑が、、、旧道からのコースも見えている。「これからどんどん晴れて来るのかもしれないよ・・・」そう言いながら私達は下り始めた。「あっ、こっちの方ですよ」山頂に立っている人が声をかけてくれた。普通ならまず山頂に立つのがあたりまえだから心配になったのだろう。「いえっ、私達はお花畑に・・・」おばさんがそう答えた。ちょっと急な岩場の下りを慎重にクリアして、花々を楽しみながら〜〜〜 |
眼下にお花畑が広がった |
おばさんは写真撮影に夢中だった。私は一足先にお花畑へと下り立った。振り返って山頂部を見上げる、、、圧倒的な迫力で岩峰が迫る、、、おばさんが写真を撮り終えて下りて来るのが見えていた。岩峰の基部に視線を移す、、、湧き上がる雲、彼方に広がる雲海〜〜〜上空の青空〜〜〜 |
お花畑から山頂の岩峰を見上げる(おばさんが下りて来ている) |
山頂部の岩峰基部 |
お花畑に下り立ったおばさんが歩いて来る。エゾヒメクワガタが咲き、ミヤマリンドウ、エゾノハクサンイチゲ、ハクサンチドリ、エゾルリソウ、、私達はそんなお花畑の登山道の一角にあった大きな岩の上で昼食にした。無風であった、、、もうこれよりは無いと言う贅沢なロケーションで私達はランチしていることになるのだ。時の経つのを忘れそうになる瞬間である。 「そろそろ登ろうか!」そう、まだ山頂には立っていないのだ。ホソバイワベンケイやムシトリスミレ、イワヒゲ、ミヤマダイコンソウ、ウスユキトウヒレン・・・高山に咲く花々を写しながら登って行く。 |
お花畑を行く |
山頂を目指して |
|
|
|