やがて岩も途切れハイマツに囲まれた踏み跡を進みはじめました。その踏み跡は雪に隠れてどうも不安です。「えーーーい、行っちゃえ〜〜〜」とばかりにまるで走るようにハイマツをくぐりました。 水分をたっぷりと含んだハイマツは二人のシャツやズボンをどんどんと濡らして行きます。「くっそ〜〜〜」二人は久々に闘争本能をかきたてられたかのように、ますます攻撃的に進んで行ったのでした |
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突然目の前がパーーーッと開けました、「こ、こ、これか〜〜〜」眼下に目を走らせる二人、、、しかし、見えません。 まだ踏み跡は続いていました。再びハイマツくぐりです、足元には根が張り出しています。「いててっ、、、なんの〜〜〜」こんな格闘が10分ほど、、、 スパっと視界が開けた地点に踊り出ました。「おぉ〜〜〜これだぁ〜〜〜これだよ〜〜〜」おっさんは大声で叫んでいました。「あっ、、、あれが空沼よねぇ〜〜〜ふぅ〜〜〜」おばさんは大きくため息をつきました。 眼下に見えた空沼(からぬま)。それは意外と大きく、そしてその彼方には支笏湖、恵庭岳、、、〜〜〜紋別岳、イチャンコッペ山がひとつの構図の中におさまって見えているのです。「なーーーるほどーーー素晴らしい」。 |
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手前に空沼と、その奥には支笏湖を囲む山々 (左側に紋別岳とイチャンコッペ山が見える) |
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おっさんとおばさんはしっかりと満足して山頂へ戻り、そのまま万計沼へ、 それは一段とひっそりとした佇まいで、晩秋の様相を際立たせていたのです。こんな光景に浸りながら飲むコーヒーは格別の味、もちろんオニギリを食べながらラーメンをすする音もまた良し、、、 |
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ブランク
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