「これだよーーーこれだよね!」二人は確認するように、更に視線を走らせたのです。霞んでいます、しかし中岳とその左後方には並河岳、さらに喜茂別岳が聳え、そして右後方には羊蹄山がうっすらの浮かび上がっていたのでした。 「うーーーん、これはこれなりに良いよねぇ〜〜〜」おっさんはそう言いながらデジカメを構えていたのです。 |
ケルンの彼方に中岳が(左後方には並河岳と喜茂別岳が見える) |
うっすらと羊蹄山が浮かび上がる |
おばさんは強風を避けコーヒーを飲みながら、じっとテラスの彼方を見つめていました。2日で1山、この飽くなき山歩きで得られた霞む山並み、それは二人にとっては十分高価なシルエットだったのです。 |
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