午前９時１０分、いよいよ銀泉台に向けて下山を開始した。第四雪渓、第三雪渓を無事通過して、ジンヨウキスミレを探す、あったあった、まだ咲いていた、こんな瞬間はたまらなくうれしいものだ。

ジンヨウキスミレ（スミレ科）

ハイマツ帯を通り抜けると駒草平に到着である。咲いている咲いている、まだ見事にコマクサが咲いている。
そんなコマクサの中にひときわ鮮やかに咲いていたエゾツツジ、そっとカメラを向けファインダーを覗きこむyukuちゃん。もうすっかり落ち着いた仕草だ、いやすっかり疲れきっていたのかもしれないが・・・

エゾツツジ（ツツジ科）

雪渓を下り始めた、もうひとふんばりだ。「足元に注意してね！」私はyukuちゃんに叫んだ「ハイ、大丈夫です」。

第一花園を過ぎて急な斜面を下ると、銀泉台はもうすぐだ。komiさんとyamaonさんの花問答が楽しい。

１１時２０分全員無事に銀泉台へ到着。ほっとしてザックを下ろす！

売店の前でエゾシマリスと感激のご対面をしたyukuちゃん、九州からやって来て、始めて見るたくさんの花々にすっかり酔いしれ、雷鳴に怯えながら過ごしたテント泊、素晴らしき方々との出会い、ひとつひとつの思い出がきっと彼女の胸に刻みこまれただろう。

車の後部座席で眠る姿を見ながら、おばさんと私はほっとしながら微笑んでいた。