細い尾根道を進み始めてまもなく、「あったわっ、、、」とおばさんの声が響きました。下山中の女性に教えていただいたキクバクワガタです。「よし、よ〜〜〜っし!ここは気合だぞ、、、後ろに気をつけてそっちにしゃがみこんで、、、」おっさんはおばさんに風除けの指示を出していたのでした。ビューーービューー風はもちろん吹き続け、おっさんはひたすら花にカメラを向けたままの姿勢で待ち続け、、、比較的弱い瞬間に、花の揺れがおさまった瞬間に!「それ〜〜〜」とシャッターを押すわけであり、、、これはもう大変な作業?でもあるのです。 「すごいわ、見て見てぇ〜〜〜ビッシリよ」おばさんの大声に、おっさんは尾根から落ちこむ急斜面を見下ろしました。そこには自然の巨大なお花畑があるわけであり、ミヤマアズマギクやミヤマキンバイ、ミヤマオダマキ、シラネアオイ等が点々とその斜面にはりつくように咲いていたのです。 |
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「すごい、これはスゴイよっ、ずぅ〜〜〜っとだよ、、、びっしりだよっ」おっさんも大声で叫んでいました。もちろん近づいて撮影出来るわけもなく、そうなるとかえってゆっくりと花を楽しんでいるようでもあり、その見事なお花畑にある種の感動を覚えながら立ち止まるのでした。 「ほら、あそこの岩場を見て」おばさんの声におっさんは頷きながら「そうだなあ、雰囲気だけでもカメラにおめておこうか、、、」そう言いながらシャッターを押したのでした。 |
岩場には点々とはりつくように花が咲いていた |
そんな光景に見とれながらも登山道脇にお花を見つけては大喜び、山頂まで続く風の強い急な細い尾根道、でも登りの苦しさはほとんど感じる暇も無く、次から次へと展開される花模様にすっかり有頂天の二人だったのです。 |
ミヤマアズマギク |
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キクバクワガタ |
ふと気がつくと、おばさんは急な階段を登っていました。「そうだよな、こんな所も写しておかないと・・・」おっさんはすっかり忘れていた山行模様の写真を数枚撮ったのでした。だってまだまだず〜〜〜っと山頂までは、、、花咲く尾根道だったのですから・・・ |
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