さて翌朝、周りのテントから出発準備の音が聞こえてきました。おっさんとおばさんもゆったりと朝食をとり、テントを撤収して午前6時10分避難小屋を後にしました。 分岐着が6時25分、さあいよいよ五色岳へむけて、あの前日苦労したハイマツとの格闘が待っているのです。「手ごわいぞーーー」おっさんとおばさんは気を引き締めながら進みはじめました。 |
五色岳(左)へ向かう |
ハイマツトンネルをくぐり抜け、カキワケどんどんと登って行きました。「おおっ、、、速いなぁ〜〜〜」おばさんは快調に飛ばしていました。ハイマツに姿が隠れてしまうと、おっさんとしても黙ってはいられません。ナニクソっとばかりにふんばります。視界が開けたなーーーと思ったらもう五色岳でした7時15分。 「以外とすんなり来れたね、やっぱ昨日は疲れも影響してたのかな・・・」そう言いながらあたりを見まわした時でした。 「おーーーーーっ、これって〜〜〜〜こんなのって〜〜〜〜素晴らしい〜〜〜素晴らし過ぎるぞ〜〜〜」うっすらとした高曇りの空の下、北大雪〜東大雪〜トムラウシ山にかけて、まるで巨大な器に静かに流しこんだかのように雲海が一面に広がり、遠く阿寒の山々、そして知床の山々でしょうか・・・・・・さらにトムラウシ山の彼方にはくっきりと日高の山々のシルエットが浮かび、ニペソツ山、ウペペサンケ山の裾野に押し寄せる雲海、、、「あぁ〜〜〜こんな光景ってぇ〜〜〜こんな瞬間ってぇ〜〜〜」おっさんとおばさんはしばし酔いしれていたのでした。 |
トムラウシ山と雲海の彼方に浮かぶ日高の山々 |
五色ケ原と沼ノ原、奥には雲海を抱きながらニペソツ山、ウペペサンケ山 |
大きく広がる雲海を見つめながら、おばさんはまるで下界への階段を降りて行くかのように歩きはじめたのです。 お花畑はそんな二人の感動を無視するかのように、今日も色とりどりの舞いを見せていたのでした。カランコロン・・・次々と登って来る人達の響きが聞こえてきました。 |
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【1日目】 クチャンベツ登山口 07:00 沼ノ原入口 08:25 沼ノ原分岐 08:40 五色の水場 09:30-09:45 五色ケ原入口 10:20 五色岳 12:30-12:50 忠別岳避難小屋分岐 13:25 忠別岳避難小屋 13:35 【2日目】 忠別岳避難小屋 06:10 忠別岳避難小屋分岐 06:25 五色岳 07:15-07:30 五色ケ原入口 09:00 五色の水場 09:40-09-55 沼ノ原分岐 10:30 沼ノ原入口 10:45-11:05 クチャンベツ登山口 12:00 |
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