沼ノ原を抜けて少し下って行くと笹の刈り分け道の間からこれから登って行く斜面にジグザグと刻まれた登山道が見えてきます。「あれだな〜〜〜次のポイントは」おっさんはやるせない声で叫んでいました。 急登の手前が五色の水場です。おいしくて冷たい水が待っていました。ゴクッとひといき、ふーーーっ旨い!おばさんも飲んでいます。やはりテント泊ともなると水場の利用可否が重要な要素を持ってきますね。 「さあ、ここから登りになるぞ、ひきしめて行こう、ここを登り切ればあとはなだらかなんだから」おばさんは納得しながら頷きました。 |
五色の水場 |
しかし現実はそう甘くはありません。登山道は一段とぬかるんだ状態となり、しかも滑り易く、「うぬぬぬ、、、ちと手ごわいぞ・・・」などと感じながら、懸命に登って行くのです。 約100m程の標高差を以外とあっけなく登り切ると、一気に視界が開けて、眼下に広がる沼ノ原とニペソツ山をはじめとする東大雪の山々が一望できるのでした。 |
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急登を過ぎてなだらかになった登山道、しかしそれはもうドロ沼のように足の踏み場も無いようなありさま、おっさんとおばさんは観念したかのように、ズポズポと埋まりながら覆い被さる笹をかきわけ進んだのです。やっとの思いで10時20分五色ケ原に到着です。 さあ期待に胸を膨らませながら五色ケ原を歩き始めました。 沢沿いに少し進むと大きな雪渓となり、チングルマやエゾコザクラ等が顔を出しはじめました。「いいぞーーーいいぞーーー」おっさんとおばさんの足取りも弾むのです。 そして小さな沼の先にはまた雪渓が、、、なめらかな水面には青空と雪渓の白、進むおばさんの姿も映し出され、足元には花々が咲き、それはそれは美しく、思わずシャッターを押してしまうのです。 |
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さあ、いよいよ五色ケ原の大お花畑、その中を木道がところどころ途切れるものの、延々と山頂付近まで続き、高度が上がるにつれてその広さを実感としてうけとめることになるわけであり、、、、、 チングルマやキバナシャクナゲ、そしてエゾコザクラのピンクが咲きそろうと、その背景には石狩連山が大きな表情で聳えているのです。 |
お花畑の彼方に石狩連山 |
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