万計山荘へ

あのQ隊長雪が多くなってくると、当然登山道もはっきりしなくなり、
「あれっ??こっちかなあ??」などとウロウロ進みました。

やがてロープ場が現れ、「こりゃあもう、つぼ足だね!!」と、さっさとスキーを引きずりながら進む青年たちでしたが、あのQ隊長はひるまずスキーで挑戦です。

「ワッセワッセ」と急な斜面を登り切ると、さすがここでは隊長もつぼ足で登ってきました。
でもここからは又スキーでのぼったんですからすごいです。


万計沢を対岸へさて、万計沢を対岸へ渡る橋をちょっと緊張しながら通過してからは、一段と雪量が多くなり始めました。

80Lのリュックは青年の肩をギシギシとしめつけました。
再度スキーで進みはじめた途端、青年はバランスを失い
「あれーーっ」とすってんころり、とても起きあがれずリュックサックをはずして立ちあがり、でも今度はなかなかリュックサックを背負うことができません。ありゃりゃりゃ、やっとスタートできました。「フーーッ重いーーーー」。

万計沢源頭部の急斜面ではさすがにスキーで登りきれずつぼ足状態です。しかも吹き溜まりで雪は腰くらいまで来る始末、ますますリュックの重みが肩にくいこみ、つらいつらい登りとなったのでした。そして12時20分、ついに万計山荘へ到着です。


okubさん、あのQ隊長、彼女やったーーーあーー」そんな喜びのキガクル隊の目の前に、恐ろしい文字が飛びこみました。
万計山荘入り口には
「危険、・・・・・関係者以外立ち入り禁止・・・・森林組合」そ、そ、そんなあーーー
この重い荷物を背負って約4時間、休んでこのまま戻るとしても・・

そんな時、若い一人の男性が登ってきました。
話しを聞くと建物の老朽化が進み、雪の重さで倒壊するおそれがあるので、立ち入り禁止としているらしいのです。
見るとまだ建物に積もるほどの雪ではありません。ここは関係者??ということで、利用させていただく事にしました。

さっそくあのQ隊長がまきストーブに火をつけました。
okub炊事班はうどんを煮こみはじめました。あったかーーい「うどん」を食べながら、もう
空沼岳を目指すことはすっかりあきらめ、午後3時にはすっかり宴会モード。

okubさん作成の
「哀愁の霧のタンポポ」、これはうまいーーー、キリタンポと豊富な具が絶妙のバランスで舌にまとわりつく、思わず「ビーールーー、お酒ーーー」。
彼女作成
「愛しのいちご煮」うにと、ミール貝が薄塩のスープでまろやかに包まれ、「あーーーービールー」。お刺身にも手が伸びる隊員からは大満足の笑顔がこぼれるのでした。
〆はやはりokubさんが飯盒でごはんを炊いて、そして「霧のタンポポ」にはモチが振舞われ、それはそれは豪華絢爛。
電気はもちろんテレビもラジオもない、まきストーブを囲んで、静かな??語らいを続けたキガクル隊だったのでした。忘れかけていた何かを、思い出させる瞬間だったのでした。

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