登山道脇のチングルマも見事と言うほかはない美しさだった。それは岩に張り付く様に、時にはエゾノツガザクラ共々・・・美しい庭園を構成するかのような光景だった。チングルマの最後の一枚の画像は帰路に美ケ原の入口で撮影したものである。それは緑の中を埋め尽くす光景であった。 |
チングルマ |
美ケ原入口付近で撮影のチングルマ |
私達が息を呑むことになったもうひとつのシーン、それはキバナシャクナゲの大群落だった。それは烏帽子岳や北海岳を背景にして点々と一面を埋め尽くしていたのだ。しかもひとつひとつの花を見てもまさしく旬の美しさであった。「綺麗ね~」「すごいよ、これほどの大群落を見たのは初めてだ」私は興奮気味にファインダーを覗き続けた。 |
烏帽子岳を背景にキバナシャクナゲの大群落 |
北海岳を背景にキバナシャクナゲの大群落 |
キバナシャクナゲ(おばさん撮影) |
今回の最終地点であるお鉢平展望台が前方に見えて来た。登山道脇のミネヤナギやイワヒゲ、ヒメイソツツジ等の低木類をカメラにおさめる。「どうしよう~ここらで戻ろうか?」、体力的には全く問題無かったが~午後からはひょっとして雨が降りだすかもしれないし、キバナシャクナゲやチングルマ等もう十分に花々は楽しめたからでもある。「でもやっぱり行ってみない? 今回の最終地点まで」「了解だよ」、確かにここで戻るのは何となく中途半端な気もする。私達はそのまま歩を進めた。 |
前方にお鉢平展望台付近が見えて来て |
ミネヤナギ |
イワヒゲ |
ヒメイソツツジ |
ヒメクロマメノキ |
コメバツガザクラ |
イワウメ |
展望台への登りは大きな岩を交わしながら進むところだが、まだ残雪に覆われていた。雪上歩行になれている人にとってはその方がかえって歩きやすい。スンナリと登りきってお鉢平展望台に立った、10時45分。先行者が二人寛いでいて~私達もザックを下して眼下に広がるお鉢平を見ながら早目の昼食タイム。次々とやって来る人達はほとんどちょっと休憩してその先へと進んで行く。北鎮岳へ登るのか、旭岳に縦走するのか、それともお鉢巡りを楽しむのか。 展望台で30分ほど休憩して~私達は雲ノ平を戻り始めた。先を進むおばさんが立ち止まった、登山道脇に向かってカメラを構えている。その先を見ると赤い鳥が・・・ギンザンマシコ♂だった。そっと近づいて行くと~何やら啄んでいるようだ。私達に気づいてあっと言う間に飛び去った。「撮れたよ」おばさんは微笑む。 |
お鉢平展望台への登り |
眼下に広がるお鉢平 |
雲ノ平を黒岳石室に向かって戻って行く |
ギンザンマシコ♂(おばさん撮影) |
黒岳に向かう頃には周辺にガスが漂い始めた。展望は一気に霞んで行く。「降って来るのかな~」そう思いながらも黒岳山頂で小休止。まだ沢山の登山者が寛いでいる。縦走装備の人達は今夜は石室での一夜を過ごすのだろうか。ちょっと羨望の眼差しを投げかけながら~黒岳を下って行く。 「明るくなってきたよ」そんな願いを込めた?言葉もむなしく~8合目を過ぎたあたりで小雨が降りだした。カメラをザックに入れてザックカバーをかける。こうなるともう黙々と下って行くことになる。14時20分、7合目登山口へ。リフトに乗る頃にはほとんど雨も止んでひと安心。ロープウェイに乗り継いで駐車場に下り立った。 |
石室から黒岳に向かう頃にはガスが立ち込めてきて |
北海岳、白雲岳方面を見る |
マネキ岩が霞む登山道を下る |
コースタイム(含休憩&撮影時間) 7合目登山口 06:40 黒岳 08:15-08:35 黒岳石室 09:15-09:30 お鉢平展望台 10:45-11:15 黒岳石室 12:15-12:30 黒岳 13:00-13:15 7合目登山口 14:20 【歩行距離 9.8km 延行動時間 7時間40分】 |
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