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黒岳石室の周辺はエゾコザクラとチングルマで埋め尽くされていた。「これでもか、これでもか」と言わんばかりに咲き乱れる花々、目の前の石室までさえも遅々として進まない。「こんな角度から・・・いやローアングルかな~」「こっちから撮った方が良いかしら・・・」、10時35分~やっと黒岳石室に到着した。前夜泊の人達は既に出発していたし、今日石室泊の人達が来るのはこれからだろう。閑散とした石室の前では管理人さんが作業をされていた。私達は小屋の前のベンチに腰を下してのんびりと休憩した。こんなひと時って贅沢以外の何物でも無いような気がする。

今回は久しぶりに桂月岳に登ろうかと思っていたが、咲き始めた花々があまりに美しく~もう少し周辺を歩くことにした。雲ノ平も気になるが・・・石室の管理人さんからも情報をいただいて北海沢方面へ向かうことにした。

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エゾノツガザクラの群落  奥にはチングルマ

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チングルマがとても美しかった

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石室の前のウラジロナナカマド

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美ケ原に向かって下る

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キバナシャクナゲ

花の見頃はまだ先の美ケ原を下って行くとやがて大きな雪渓の残る明石川だ。雪渓には亀裂が目立ってきていたが、今回は問題無く通過出来た。今後雪融けが進むと飛び石伝いの渡渉になるので、水量には注意が必要なところである。

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赤石川へ

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雪渓には亀裂が入って来ていたが、まだ問題無く通れた

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もうひとつ沢を越えて

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エゾコザクラ

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ちょっと変わった色合いのエゾノツガザクラ


アオノツガザクラとチングルマ

北海沢に入ると・・・「わぁ~~~」と思わず叫んでしまった。雪渓尻に咲く花々、お花畑を埋め尽くす花々~エゾコザクラ、チングルマ、エゾノツガザクラが圧倒的なスケールで咲いていたのだ。それはまさしく広大なキャンパスに花々を敷き詰めた~自然の織りなす一大絵巻でもあった。エゾノツガザクラの白花や可愛いジムカデを見つけて~しゃがみ込みシャッターを押す。
ちょうどその場でご一緒した山口から来られたご夫婦や札幌の単独女性と、その美しさを共有しつつ延々と花談義が続いた。

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北海沢を行く
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見事なお花畑が広がった
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エゾノツガザクラの白花

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ジムカデ

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雪渓沿いに咲くエゾコザクラの群落
画像クリックで幅1024ピクセルのミヤマキンバイとエゾコザクラ画像表示(おばさん撮影)

いつまでもその場に居たい欲求にかられながらも・・・ポン黒岳を見ながら雪渓を越えて黒岳石室へ戻り~帰路に着く。「ピチッ」砂れき地の斜面ですぐ近くにナキウサギの声が聞こえた。「どこ?」「見えないね」しばらくその場に佇んだが・・・ナキウサギの姿は見られなかった。

黒岳を下って行く。「こんにちは」石室泊の団体さんがどんどん登って来た。今夜の石室は賑わうことだろう。14時40分、7合目登山口に到着。往復8km強、7時間に及ぶ充実した大雪山花紀行の始まりだった。

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ポン黒岳を見ながら雪渓を行く

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ポン黒岳に向かって帰路へ

コースタイム(含休憩時間) 花撮影がメインですのでほとんど参考になりませんが!
7合目登山口 07:40  黒岳 09:30  黒岳石室 10:35  北海沢散歩  黒岳石室 12:35  黒岳 13:30  7合目登山口 14:40

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