ひと休みしてからゆっくりとカメラを持って立ち上がり、広がる展望の写真撮影だ。途中で何度も見た増毛山地を頂上から俯瞰する。まだ残雪を抱いた山々は抜けるような青空の下に白い輪郭で浮き上がる。Aコース方面への稜線を見る、青空に浮かぶ白い雲〜稜線上にある小さな避難小屋、私はこの光景がとても好きだ。じっくりとファインダーを覗く。 その稜線の奥に視線を移すと尖ったピンネシリを見る。「あそこまで行ったのよね〜」「もう絶対無理だね」、思えば・・・2002年5月、私達は神居尻山Bコースから登り山頂から稜線を進んでピンネシリまで縦走し(現在はこの縦走路は閉鎖されている)、ピストンしてCコースを下山すると言う、実に19kmほどの行程を踏破していた。今から10年以上も前のこととは言え〜若さに?まかせた山行だったが、今になって振り返ると感慨深いものがある。 聞き覚えのある囀りが聞こえた。「ほらっ、あそこに」「えっ?」と前方を見るとノゴマがとまっていた。おばさんは慌ててカメラのレンズを交換、静かに近づきながらシャッターを押した。「撮れたかい?」「なんとかね」今シーズンの初見にうれしそうなおばさんだった。 |
![]() 増毛山地を望む |
![]() 山頂からAコース方面への稜線、小さく避難小屋が見える |
![]() 稜線の奥にピンネシリが見える(左) |
ノゴマ(おばさん撮影) |
11時ちょうど、私達は下山を開始した。切れ落ちた崖を見ながら慎重に下って行く。「こんにちは〜」次から次へと登って来る人たちとすれ違う。急な階段登りの狭い登山道だから登り優先でも場所によっては「譲り合いの精神」だ。 |
下山開始 |
707m尾根から842mピークへと続く稜線を見下ろす |
切れ落ちた崖を見下ろしながら |
「もう一度撮り直しするから」そんな私の言葉に頷きながらおばさんは先に下って行く。842mピークで待ち合わせることにして、私はもう一度花々に向き合った。カメラのレンズを取り替えて崖斜面に咲く花々をズーム撮影である。この山での花の見どころは私的にはこのロケーションだ。崖に張り付くようにして咲く花々〜エゾノハクサンイチゲ、ミヤマアズマギク、そしてちょうど咲き始めのイワベンケイが見事だった。 |
エゾノハクサンイチゲ |
ミヤマアズマギク |
イワベンケイ |
エゾノイワハタザオをズーム(おばさん撮影) |
842mピークからはCコースを下山した。Cコースはその登山口から山頂まで2.6km、ほぼBコースと変わらない。ただ駐車場から登山口まで800mほどの距離がある。Bコースほどの急斜面では無いものの、やはり長い階段が延々と続く。特に小さな幅の階段には泣かされる。途中の469.4m三角点にはベンチがあって休憩ポイントになっている。 さて、神居尻山「花紀行」〜まだ紹介していない花々で特筆すべきはミヤマオダマキとキクバクワガタだろう。ミヤマオダマキはちょうど見頃、大きな花だけに存在感はタップリである。咲き始めだったキクバクワガタも数は少ないもののカメラにおさめることが出来た。 13時20分、駐車場に到着。「お疲れさま〜」「予想以上に沢山の花を楽しめたね」、2年ぶりの神居尻山登山〜次は季節を変えて楽しみたいものだ。 |
![]() |
ミヤマオダマキ |
キクバクワガタ |
サンカヨウ(おばさん撮影) |
Cコース登山口 |
コースタイム(含休憩時間) Bコース登山口 08:10 707m尾根 09:15 842mピーク 09:55 山頂 10:35-11:00 842mピーク 11:35 469.4m三角点 12:45 Cコース登山口 13:00 駐車場 13:20 |
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