緊張の岩場をクリアしたあとは、手足を使った急な岩場の登りが待っている。ここは落石に十分な注意が必要な個所である。おばさんは足元の小石に注意しながらゆっくりと登って行く。風が一段と強くなって来た。「気をつけろ、ゆっくりだぞっ」そう叫ぶのだが、おばさんは振り向きもせずに登って行く。見上げると上空を覆っていた薄い雲が切れて青空も見え始めていた。 |
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岩場を一気に登りつめると、視界が広がって高度感たっぷりの前鋭峰に飛び出した。前方にハイマツに覆われた山頂が見えている。ハイマツに囲まれた登山道を進んで行くと風はピタリと止んで、強い日差しを受けながら一息で山頂に立った、10時15分。登り始めてから2時間45分だった。「ふぅ〜〜〜お疲れさん」私達はザックを下して汗を拭った。 |
![]() 一気に登って前鋭峰へ |
![]() 前方にハイマツに覆われた山頂が見える |
![]() 山頂へ向かって |
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軽食を頬張りながらコーヒーを飲む、時折近くでピチッ、ピチッとナキウサギの声が響き渡る。そのたびに周囲を見回すのだがその姿は見えない。「静かね〜」「今日は誰も登って来ないのかなぁ」「山頂貸切よっ」 気温が高いせいもあるのか遠望は霞んでいるものの、近くの山々は見えていた。南クマネシリ岳、クマネシリ岳、そして目の前には大きくピリベツ岳が聳える。私は汗をかかない程度にゆったりと立ち上がり、シャッターを押し、また座り込む。青空が一段と広がり日射しが強くなるとまた立ち上がりシャッターを押す。 |
![]() 南クマネシリ岳 |
![]() クマネシリ岳 |
![]() ピリベツ岳 |
10時55分、下山を開始した。前鋭峰から下って行く光景は〜青空の下に日射しをいっぱい受けながら、眼下に広大な十勝三股周辺、そして目の前に大きくピリベツ岳を見て、壮大な感じさえ受ける。 慎重に急な岩場を下って行く、ピリベツ岳への分岐の手前で単独の男性とすれ違った。更に分岐付近でも、、、そして尾根を下って行くと次から次へと登って来る人たちとすれ違った。女性グループの方に山頂まで残りどのくらいか聞かれ、「距離的にはもう300mほどですが、これからが核心部ですので、気を付けて登られた方が良いと思います」「ありがとうございました」 |
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![]() 前鋭峰から下る |
![]() ピリベツ岳を見ながら |
尾根を下って作業道跡を進んで行く、「あっ、咲きだしたわよっ」ミヤマアカバナがあちこちで咲きだしていた。そうなると、「あっちが、、、」「いやこっちが、、、」と延々と撮影タイムが始まる。そんな私達の目の前をバサバサーッと鳥が飛び立ち近くの木の枝にとまった。おばさんは慌ててカメラを向けてシャッターを押した。さて、この鳥さんは?? 沢沿いに咲く花々も撮り直しだ、、、しゃがみこんで撮影していると二人組の方が下って来た。「もう下山ですか、早いですね〜」「いえいえ〜」そう言いながら下って行く。「私達は何時になったら登山口に着くのかしら」笑いながらおばさんは言う。写真を撮っていると急に上空が暗くなって来た。「雨が来るかもよ」と言いながら立ち上がりどんどんと下って行く。午後1時35分、登山口に到着。なんと下山に2時間40分もかかってしまった。 帰路の国道からは西クマネシリ岳とピリベツ岳が見えていた。 |
![]() ミヤマアカバナ |
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![]() ???(おばさん撮影) |
![]() ピリベツ岳と西クマネシリ岳(国道273号より撮影) |
コースタイム(含休憩時間) 【登り:2時間45分 下り:2時間40分】 *下り時間は参考になりません 登山口 07:30 1040m土場 08:05 登山歩道入口 08:50 ピリベツ岳分岐 09:45 山頂 10:15-10:55 写真撮影 登山口 13:35 |
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