山頂では数名の人達がくつろいでいた、私達もその輪の中に入りザックを下した。背の高い笹に囲まれた山頂、その笹に視界の一部を遮られてどうしても空が大部分の写真になってしまう。下の2枚の写真も笹の部分をカットしたものだ。「いっやぁ〜〜〜脚立でも欲しいくらいだね」私は苦笑しながら言った。正面には羊蹄山、そして視線を移すと余市岳や無意根山、ホロホロ山や徳舜瞥山、支笏湖周辺の山々が見えていた。 山頂には「京極方面」「喜茂別方面」と書かれた標識があった。京極方面はほぼ藪の中で恐らく廃道になっているものと思われる。喜茂別方面は過去2度歩いていたので少し進んでみたが、踏み跡は確認出来るものの背丈を越える笹で覆われていた。 |
中央に無意根山 左が余市岳 |
左から恵庭岳、風不死岳と樽前山、白老三山、ホロホロ山と徳舜瞥山 |
11時45分、いよいよ下山開始だ。「いよいよ」と言う表現を使ったが〜私的にはこの下山が楽しみだった。眼下には留寿都リゾートが見えてその奥には洞爺湖と有珠山、昭和新山。そしてなによりこの山が「羊蹄山の展望台」と言われるように大地から盛り上がる羊蹄山を見ながら・・・そして遠く昆布岳を見ながら・・・さらに一気に下って行く稜線を見ながら・・・高度感いっぱいの頂上稜線歩きだ。 |
下山開始 |
眼下に留寿都リゾート、奥には洞爺湖と有珠山、昭和新山 |
羊蹄山を見ながら・・・ |
昆布岳を見ながら・・・ |
頂上稜線からの下りは緊張を強いられる、とにかく急斜面〜そして滑りやすい。「これで雨の降った後なんかだったら大変だよね」登山道脇の笹や木々につかまりながら慎重に下って行く。コルに辿り着いてほっと一息、「ここまで来ればひと安心だね」ほっとしながら773mピークに向かって登って行く。オロフレ山から樽前山や風不死岳へと展開される展望に再度カメラを向ける。 773mピークを越えると登山口まではゆるやかな下りの登山道になる。「何処かに咲いているのがあるんじゃない?」登りの時に沢山見ていたナニワズの黄色い蕾、この暖かさで花が咲いているかもしれないと足元を見ながら進んで行く。「あったぁ」おばさんが叫ぶ、「おぅ、ヨシヨシ」季節外れの花に大喜びでカメラを向ける。タチツボスミレも結構咲いているものを見ることが出来た。 「あとは野鳥さんよね〜」「鳥の声が全然聞こえないよなぁ」。登山口が近づきほぼあきらめかけていた時だった、「待って」おばさんは突然立ち止まりカメラを向けた、その先にはヤマゲラがとまっていた。 「やったね」うれしそうにおばさんはほほ笑む。13時20分、登山口に下り立った。 |
遠く中央に徳舜瞥山、ホロホロ山 右にオロフレ山 |
遠く白老三山(右)と樽前山、風不死岳 |
ナニワズ |
タチツボスミレ |
ヤマゲラ(おばさん撮影) |
コースタイム(含休憩時間) 登山口 09時30分 723mコル 10時20分 山頂 11時20分-11時45分 723mコル 12時30分 登山口 13時20分 |
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