次の沢を渡って少し進むと、針葉樹林帯に入る。「ふぅ〜〜〜助かった!」風は無いものの日差しが遮られてヒンヤリとした心地良い冷気が漂う。天気が悪い時にはうっとうしい林内も、こんな暑い日にはとても快適である。 針葉樹林帯を抜けると清らかな沢水の流れる水場(5合目)に到着だ。エゾワサビが心地良さそうに清流に身をまかせる。ザックをおろしベンチに腰掛け、汗を拭いながら水分補給だ。 |
水場のベンチ |
5合目を過ぎると一変して広葉樹林帯となり、尾根上のカムイヌプリヒュッテを目指して斜度を感じながら登って行く。「ほらっ、ちょうど咲き始めよ」おばさんがしゃがみこんで写真を撮る、フデリンドウがあちこちに見えていた。 8時55分、カムイヌプリヒュッテ(6合目)に到着した、登り始めてからちょうど1時間だった。ヒュッテ前のベンチに腰をおろす。周囲は大変良く整備されている。ここの泊って山談義に夜も更ける・・・そんなムード満点のヒュッテだ。もちろん事前予約が必要である。 |
フデリンドウ |
カムイヌプリヒュッテ |
ヒュッテの横からまた登り始める、段々傾斜も増してきて、、、やがて前方に大きな壁を感じて「いよいよだぞ」私はおばさんに声をかけた。鎖とロープが垂れ下がった岩場が前方に立ちはだかる。このコースで一番の難所である。 鎖とロープを握りしめながら一歩一歩登って行く。「気をつけろ〜〜〜そこはそっちに足をかけて〜〜〜ロープから手を離すなよ〜〜〜足場を確認してから移動しろ」私は下から何度も叫ぶ・・・しっかりと写真を撮りながら??・・ |
ヒュッテの横を登って行く |
「ふぅ〜〜〜」難所を登りきってほっとしながら小休止。鮮やかに咲くムラサキヤシオに癒され〜7合目の標識を見ながらまた登って行く。8合目の先にもちょっとした岩場があるが、さほど問題は無い。ダケカンバに囲まれながら緩やかな尾根を登って行く。木々の間から来場岳方面のシルエットが浮かんでいた。 |
8合目 |
8合目先の岩場の登り |
来場岳方面 |
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