今年も「つぼ足」から始まる夏山シーズンは「豊似岳」と決めていた。地元山岳会の人達と一緒である。2007年4月22日、天気予報では晴れの筈だったが、高曇りの空にちょっと気落ちしながら集合場所に到着。1年ぶりの再会を懐かしみながら登山口へと向かった。 ゲートを過ぎると左にオキシマップ山、右に登って行く尾根、中央にまだ雪を抱いた豊似岳が見えて来る。早速車をとめてカメラにおさめた。「どうかしら、、、晴れるのかなぁ〜、予報は晴れだったのにねぇ」「うん・・・」おばさんとの会話は歯切れが悪い。 |
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左にオキシマップ山、中央が豊似岳、右に登って行く尾根が・・・ |
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久しぶりの山行だった。3月21日に当別町丸山に登って以来だったから1カ月ぶりである。加齢に伴って??長期の休養?はかえって辛い。コンスタントに登っている方が体調管理できるような気がしていた。そんな意味でも今回はちょっと不安でもあった、果してこの1カ月のブランクはどんな影響があるのだろうか。標高差800m弱の道程に耐えられるのだろうか・・・いつになく弱気の自分にちょっと苦笑しながら車を下りて出発準備。 午前8時30分、登山口をスタートである。風は無い、時々うっすらと陽射しを感じる高曇りだったが、どうも暗いイメージである。天候が回復してあの南日高の大展望を手中に出来るのだろうか?いやいや、そんな事よりも今日は無事に山頂に辿りつくことを目標にしよう、そう自分に言い聞かせながら一行の後に続いた。 まだ雪が少し残る樹林帯を進んで行くと段々と傾斜が増して来る。不鮮明な踏み跡と目印のテープを確認しながらリーダーを先頭に登って行った。 |
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標高500mを越える頃少し視界が広がる。百人浜からえりも岬へと続く海岸線を確認しながらちょっと休憩!気温はそれほど上がっているわけでは無いが、風が無い分汗ばんできていた。ドリンクを飲み干してまた登って行く。 やがて653m地点への登りにかかる、ここは急な斜面が広がっているがあせらずにゆっくりと登れば問題はない、辛い登りは長く続かないからだ。登り切ると視界が一段と広がる・・・「岬方面は霞んでいるねぇ」誰からともなくそんな言葉が聞こえる。 |
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653m地点への登り |
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登山道を少し離れて〜この時期ならではなのだが、残雪を踏みしめながら尾根を一直線に登って行く。つい先日降った雪が心配と言っていたが、実際にはそれがかえって良かったのか、ほとんど埋まらずに快適に登って行く。稜線が近づくにつれて傾斜もどんどん増して言葉少なになりながら俯き加減で進む。 豊似岳には過去3回登っている。最初は2003年、青空の大展望に感激!そして2004年は強風に耐えながら熊を見て・・・2006年は雲上の人となりオキシマップ山へ縦走! 今年こそ4年前の大展望をこの手に、、、と期待していたのだが〜〜〜 |
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見覚えのある朽ちた電柱の向こうにオキシマップ山とルチシ岳が目に飛び込んできて、稜線が近いことを知る。この朽ちた電柱が私は好きだった。それがどんな施設関連の残骸なのかは別にして、何となく「時」の経過を感じるのだ・・・それは過去と現在との接点とも言える感覚を味わっているような気がするからだ。 尾根を登りきって稜線に飛び出した、10時40分。すぐに右に視線を移して970.6mピーク方面を見る・・・無い、無い、、、途中にある筈の反射板が無い。「確か去年登った時にはありましたよね」「去年の何月だったかなぁ〜撤去したんですよ」、稜線を少し豊似岳方面に進んだ地点にあった廃屋も見当たらなかった。雪の重さで潰れてしまったのか、それともこれも撤去されたのか・・・別に未練がある訳でもないのだが、「無いよねぇ〜」そんな声にちょっと寂しさを感じるのだった。 |
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オキシマップ山 |
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廃屋が無い |
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