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やがて暑寒コースが合流する頃には展望は益々広がって、西暑寒別岳へと続く稜線の彼方に浜益岳が見えていた。目指す山頂部も見えて来てなんとなく足早になる。「あっ、リンネソウよっ」おばさんが叫んだ。以前登った時にもこの付近で見られた花である。最近雨が降っていないせいもあるのか、それとももうオシマイなのか、ちょっと元気が無い。カメラを向けずにそのまま山頂を目指した。

「あっ、○○さん」下りて来た単独の男性に声をかけられた。聞き覚えのある声だった、、、「やぁ〜〜〜Mさん」何年ぶりの出会いだったろうか。元職場の同僚だった人である。通称「釣師まっちゃん」、変わらずに元気そうだった。今日は朝早くから登り始めたらしい。「じゃあまた何処かで・・・」と別れを告げた、男同士の出会いなんて結構こんなものである。

浜益岳
西暑寒別岳へ続く稜線と、奥に浜益岳

もうすぐ山頂

10時15分、暑寒別岳山頂に立った。登山口から休憩や写真撮影時間も含めて約4時間強だった。周囲を見回した、やっとこの山で得られた山頂からの展望、さぁ〜〜〜群別岳はどこだぁ〜〜などと探さなくても目の前にはド〜〜ンと大展望が広がった。尾白利加岳と群別岳が眼前に聳え立つ。ゆったりとカメラを構えた、、、

「○○さん」と男性の声がした。「しばらくです、Oですよ」その声に振り向くと置戸町のOさんだった。「しばらくです〜〜ご無沙汰しておりました」。Oさんとは何か縁があってこれで3回目の山頂での出会いである。一度目は十勝幌尻岳、二度目は五色岳、そして今回である。次週は日高山系に行くらしい。
「えっ、、、○○さん?そしてkoyaさんですか〜〜〜お久しぶりです」女性の声がした。旭川のinuさんだった、「お元気でしたか〜〜」予期せぬ出会いに会話が弾んだ。

記念写真

展望
尾白利加岳(左)と群別岳

山頂でゆっくりと食事をすませて、おばさんと付近を散策した。広がるお花畑は素晴らしい〜ミヤマダイコンソウはこの付近で見られた。イワイチョウの葉の中にかわいらしく咲く薄いピンクのショウジョウバカマ、なぜか2輪だけ咲いていたシラネアオイ、、、フギレオオバキスミレが群生していた。この山で見たかった花のひとつはマシケゲンゲであった。過去にも見ていたが今回はずいぶん沢山咲いていた。

「それじゃ、お先に・・・」「お気をつけて〜」Oさんたちが下りて行く。私達も1時間ほどくつろいで下山を開始した。

ミヤマオグルマ
ミヤマオグルマ

エゾツツジ
エゾツツジ

フギレオオバキスミレ
フギレオオバキスミレ

ミヤマダイコンソウ
ミヤマダイコンソウ

マシケゲンゲ
マシケゲンゲ

お花畑の中の下山はあきることが無い、「あっ、ここにも咲いているよ・・・」「この花は・・・」、7合目まではやはりカメラを向けながら・・・しかし、、、あの単調な登山道に入るとあとはもうひたすら下るだけである。「まだか、、、まだか、、、」合目標識が待ち遠しい。おまけに気温も上がってきて虫も多くなってきた。休憩していると群がってくる、、、「行きましょうか〜」と立ち上がる。

14時25分、登山口に到着した。Oさん達のグループがまだくつろいでいた。挨拶を交わす、、、「またどこかで〜〜〜」そう言って別れた。・・・「サクランボ買って帰りますか〜〜〜」途中で立ち寄った農園でまたOさん達のグループに出会う。縁があるんですよねぇ〜〜〜Oさんとは・・・

下山

コースタイム(含休憩時間)
登山口 06:10  4合目 07:50  7合目 09:00  山頂 10:15-11:20  7合目 12:00  4合目 12:50  登山口 14:25

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