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やっとジグサグと繰り返していた単調な登りから開放され、前方には山頂へと続く急な尾根が立ちはだかる。視界が一気に開けた。「もう少しだな」私はそんな感覚でとらえていたのだが、、、ちょっと滑り易い登りを終えるとまた小さくジグザグと登り始め、大きくジグを切って〜〜〜なかなか山頂が近づいて来ないのだ。ここはあせらずにじっくりと背後の展望を楽しみながら登った方が良いだろう。

尾根を行く
前方には山頂へと続く急な尾根が・・・

山頂へ向かって

なかなか近づかぬ山頂にちょっといらだちを感じながら黙々と登って行く、、、そして遂に山頂に立った8時25分。スタートしてから1時間50分! 青空が待っていた、広がる展望が待っていた。ザックを下ろしカメラを構えた、シャッターを押す手に力が入る。久々に山頂からの展望を満喫した。

山頂から続く稜線(踏み跡が続いていたので結構奥まで行けるのかもしれない)の彼方に、ポロヌプリ山や珠文岳が見えていた。ほとんどこの地域の山名は知らないが、、、事前に読んだガイドブックの写真を思い起こしながら脳裏に照らし合わせてみる。

山頂に立つ
山頂へ〜

ポロヌプリとか・・・
山頂から延びる稜線の彼方に、ポロヌプリ山(右)と珠文岳(中央)が見える

眼下には中頓別市街、そして細く光っているのはクッチャロ湖だろうか〜〜その彼方はオホーツク海と言うことになる。

目を転じる・・・遠くに焦点をあわせて・・・「見えたぞぅ〜〜〜ほらあそこに〜〜〜利尻山だ」私は叫んで指差した。「ほんとだ、利尻山、、、雲の上に浮かんでいるよう・・・」霞んではいたがその山の存在はしっかりと確認出来るわけであり、、、それは日本海を挟んだ利尻島に聳える山であり、、、今まさしく私達は北の果ての大地に立ったことを実感出来る位置にあるわけで・・・私はズームレバーを徐々に引きながら利尻山をアップでとらえた、、、しっかりとシャッターを押す。

パンケ山、ペンケ山・・・鬼刺山と続き〜そして遠くまだ残雪を抱いた函岳がどっしりと鎮座する。広大な展望が展開されていた。「良いなぁ〜〜〜」久々に青空の下の山頂に立った喜びがあった、ミネラルドリンクを飲み干しながら貸切りの敏音知岳に浸る。

クッチャロ
中頓別市街と、うっすらと細くクッチャロ湖が見えていた

利尻山
遠く雲海の上に浮かぶ利尻山をズーム

函岳
残雪を抱いた函岳

無風だった、、、この暖かさに誘われて虫が結構纏わりつく。あわててザックからハッカスプレーを取り出し振りかけた。「そろそろ下りようか」私達は下山を開始した。下から熊除け鈴の音が聞こえてきた・・・「こんにちは〜〜」「お早いですねぇ〜〜〜」そんな言葉を交わす、、、でもまたすぐに静けさが周囲を包みこんだ。

10時15分登山口へ。すぐに装備を解いて車を移動して国道を挟んだ「ピンネシリ温泉」にかけこんだ。日帰り入浴は10時30分から、、、ぴったり!! すっきりとして帰路の車に乗った「いっやぁ〜〜〜久々に良い山登りだったね」「さあさあ、あとは札幌に向かってまっすぐよ、慎重運転でよろしくね」、、、私はハンドルを切った。

下山

コースタイム(含休憩時間)
登山口 06:35  白樺の泉 07:20  山頂 08:25-09:05  白樺の泉 09:50  登山口 10:15


前日の花めぐり〜スライドショー「テシオコザクラ」はこちら

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