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2006年10月21日私達は長万部町に向かっていた。前週はニセコ山系の紅葉狙いが見事に外れ、「やっぱりもう一度何処かで紅葉が見たいね」「長万部岳なんかどうかしら、ブナの紅葉が見られるかもよ」ネットを見ながら呟くおばさんの一言!

道央自動車道の長万部ICから国道5号線を黒松内町方向へ約8km、二股橋を渡り標識に従い二股温泉方面へすぐに左折する。どんどん進むと一旦道は細くなり、深い渓谷を見下ろす感じとなる。周囲の紅葉が見事な彩りで輝いていた。「こりゃ、今日こそ・・・」期待が高まった。
二股温泉への分岐をそのまま真っ直ぐに進むと、すぐに舗装が切れてやがて細い林道となる。そのまま進んでゲート前へ。駐車スペースは6〜7台だろうか、既に一台の車が止まっていた。準備をしていると更に一台の車がやって来た。「結構登る人がいるんだねぇ」何かホッとしながらゲートを後にした、8時50分。

ゲート
林道ゲート前をスタート

なだらかな林道歩きが続いた。この日の天気予報は曇り時々晴れ、風は強い。「まあ紅葉見物だから雨さえ降らなければ・・・」そんな思いではあったのだが、上空には雲が広がっていてちょっと寒々とした印象はぬぐえない。
「わぁ〜〜〜見て、綺麗ぃ〜〜〜」先を進むおばさんが叫んだ。ちょうど陽射しがあたって前方が輝いていた、見事な紅葉である。「おぉ〜〜〜こりゃあ綺麗だねぇ〜〜〜これから期待できるかもしれないぞ」

ゲート前から約30分ほどで「うすゆき荘」を見て右へと進んで行く。ここが登山口である。

前方に紅葉が・・・

うすゆき荘
うすゆき荘前(ここが登山口)

「少し陽射しが欲しいなぁ〜」私は上空の雲をうらめしそうに見ながら呟いていた。登山道は秋の彩りに包まれているのだが、少し暗くて輝きが無い。かなり強い風が吹いているようだが、木々に囲まれた登山道なので影響は少ない。「おっ、、、」何やら落ちて来るものが、、、何とミゾレだった。慌ててレインを着込んでザックカバーを着けた。

「まあ、それほど荒れることは無いだろうけど・・・」私達はちょっと無口になりながら七曲がりと呼ばれる登山道を進んで行った。登山道から鉱山川を挟んだ対岸の紅葉が見事である、しかし陽射しが欲しい。「いやきっと段々天気は良くなるよ」

そんな願いにも近い言葉が通じたのか〜〜〜5合目の鉱山跡に着くと一変して見事な青空が広がった。二人の男性が写真を撮ったり双眼鏡で周囲を確認したりしていた。ちょっとピークは過ぎている感じではあったが、長万部岳の手前を秋の彩りが輝いていた。

写真を撮り少しだけ休憩してすぐに出発した。「きっと段々天気が良くなるよ、間違い無いよ、、、とりあえず山頂まで行って、早目に下りて来よう」。その頃には晴れているに違いない、そして陽射しをいっぱいに受けた紅葉を見たかった。

長万部岳
鉱山跡(5合目)から見た長万部岳

紅葉の中を

5合目からは山道らしくなり、足元に注意をはらいながら進んで行く。ブナやダケカンバ等の紅葉に囲まれながら気持ちの良い山歩きでもある。7合目の標識を見るとやがて根曲がり竹の深いトンネルを進んで行く。この殺風景な光景もそれほど長くは続かない。よじ登ってコルへ飛び出す。

根曲がり竹のトンネル
根曲がり竹のトンネル

コルへ
コルへ飛び出す

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