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「西昆布岳?」おっさんはそう呟きながら地図を眺めていました。それは昆布岳の南西に位置する三等三角点804.1mのピーク「きっと昆布岳が迫って見えるんじゃないかな・・・で、で、この稜線を更に進んで944mまで行くと、昆布岳はすぐ目の前だし、、、羊蹄山が一段と大きく見えて、おっとニセコ連峰までズラリじゃないの・・・行く、行く、行くぞおぉ〜〜〜」おっさんは地図を握り締めながらすっくと立ち上がったのでした。

今回の行程は、一日目に西昆布岳の手前までラッセルしておく、その夜はニセコ付近で宿をとり、そして二日目に西昆布岳〜944mピークまで行こうと言うものでした。2006年1月28日早朝札幌を出発、中山峠からニセコ町へ出て国道5号線を蘭越方面へ進み、JR昆布駅の少し手前から道道32号「豊浦ニセコ線」へ左折、道なりにしばらく進み途中から914号「新富神里線」に入る。今回のスタートは標高339m地点、道路脇を少し除雪して駐車場所を確保、午前9時45分二人は西昆布岳への第一歩を踏み出したのでした。

目の前にはなだらかな大雪原が広がっています。風は強く上空を流れる雲も早いのですが青空もあり「まあ、行けるところまでだから・・・」「そうね、今日はトレースをつけておいて、明日が本番よね」。やがて前方には目指す山容が見えて来ました。「山頂はちょっと隠れているかな、でも直前までは見えているんだろうね・・・えぇ〜〜っと向かって左側の尾根を登るんだ」おっさんは地図を見ながら指差していました。

大雪原をスタート
大雪原を進む

山頂方面
目指す山頂方面が見えて来る

広くなだらかな雪面を陽射しが陰影と言うコントラストを描きながら走り抜けます。それは輝く白であり、薄いグレーであり、淡いブルーであり、、、振り返ると輝く噴火湾が思っていたよりも近く(そう、ここは豊浦町なのですね)、、、小高い地点に立つ洞爺湖のホテルが一際大きく見えて・・・「おぉ〜〜〜こんな光景なのかぁ〜〜」おっさんは感心しながらシャッターを押すわけでぇ〜〜〜

広い雪原が美しい
大雪原に落ちる陽射しがまぶしい

噴火湾
光る噴火湾(右)、中央奥はウィンザーホテル洞爺・・・

やがて少しずつ傾斜も増してきて、前方に木々が立ちはだかりました。「このあたりから尾根取りつきって感じだね、見た目よりも木々は混んでいないようだよ」、この日は言わば偵察山行、しっかりとトレースをつけながら地形の事前チェックをする二人だったのです。

いよいよ登りだよっ
いよいよ尾根へ向かって進む

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