スキーデポして山頂へ向かう

どんどんと近づく山頂へと続く山肌、沢地形に入りながら次の斜面へと向かった。

この頃から一行の足取りには疲れが見えはじめた。「どうしたのかしら?去年登った時はこんなにキツクなかったような気がするんだけど・・・」おばさんが不思議そうな顔で呟く。私も「いっや〜〜〜キツイよ、キツイ」。

沢地形の急斜面へと向かう
沢地形の急斜面へ向かう

斜面を登りきるといよいよ前方に山頂が見えて来る。最後の急斜面の下でのんびりと昼休憩をしている数名のグループを横目に、小さく「こんにちは」とあいさつ、いよいよ登りもクライマックスを迎えようとしていた。

前方に山頂が見えてくる
前方の山頂を目指して進む

西へ伸びる稜線に向かってそのまま登り始めた。ここを登りきれば山頂は目の前にある筈である。しかし傾斜はどんどんと急になり、しかもクラスト斜面、じっくりとシールを押しつけるようにして登る。

ゆっくりと休みながら進んだ。「いっやーーーkoyamさん、なんか今日はキツイねぇ」と私が言うと「ここへ来る前に富良野スキー場で1本滑ったのが効いているんじゃない?」とkoyamさん。「そっかーーーそうだよね、今日はもう1本滑っているんだもんね」。

ゼイゼイ、ハアハアと登り続ける、countrymanさんもキツイ表情になってきた。その時koyamさんが「もうこの辺でスキーデポしませんか」

稜線へ向かって
稜線へ向かって急斜面を登る(このあとスキーデポ)

昨年はこの稜線上までスキーで登ったが今年は一層堅い斜面になっていた。これより無理しても下山時のスキーは楽しめない。一同はすぐさまスキーを外して雪面に差し(スキーデポ)、ストックをつきながら徒歩で急斜面をまた登り始めた。

益々堅くなってくる雪面、スキー靴でキックをいれてもほんの少ししかステップがつかない。ゆっくりと慎重に登って稜線上に出た。

さあ、山頂はもう目の前である。稜線上ももちろんカリカリの状態だ。足元に注意しながら遂に山頂へ立った13時25分。

山頂だぁ〜
さあ、山頂だ!

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