八ノ沢遡行

八ノ沢へ入ると沢幅はグッと狭くなる。大小の石が転がった巻き道や、川原に広がる石を伝い歩きしたり、渡渉したりしながら上部を目指して進んだ。足元には浮石もあるので注意が必要だ。

浮石も目立つ

歩き始めてからもう5時間以上も経過していた。疲れが出始めるころでもある。これからの核心部突入に備えて早めの昼食にした。重いザックを下ろしてお湯を沸かし、コーヒーを飲みながらカールの方向に目を移す、、、相変わらず雲が流れているようだ。

ちょっと無口になりながら地図を広げてみる・・・三股からの登りにちょっと不安を抱きながら・・・「さあ、行きましょうか」koyaさんの声に頷きながら「ソーーレ」とザックを担ぎあげる。

遡行

深い岩の溝に今にも崩れそうな雪渓が残っていた。近くを通るとサーーっと気持ちの良い風が吹いてくる。しかしあまりに危険な個所でもあった。どこか一箇所でも崩れれば、大小の岩石をともなって一気に流れ落ちて来るに違いない。足早にその場を離れた。

雪渓

フキユキノシタ
フキユキノシタ

エゾクロクモソウ
エゾクロクモソウ

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