季節外れの・・・

「あれ、この花??」「あ〜〜ウツボグサみたいだね、きっと時季を間違えて咲いたんだよ」、そう言いながらさらに進んで行くと、突然おばさんは立ち止まり、にっこり笑って指差した。
ナニワズが咲いていた、葉が萎れていたが花びらはしっかりとしていて、なにかすごくいとおしいような感覚でカメラを向けた。

ナニワズ

やがて前方に小屋が見えて来た。このあたりから視界がグーーンと開けて、一面の笹原となって来る。大きく回りこみながら進んで行く。

前方に小屋が見えて

「きっとあれが山頂よね、見えてるのかなぁ〜〜〜」そんな期待が膨らむ瞬間である。しかしこの日に限っては、それは微かな期待であり、ほとんどあきらめの心境であり、言い訳を考えたりしながら歩を進めるわけでぇ・・・

山頂へと続く一面笹に覆われた斜面はなだらかであり、稜線も小さな起伏があるだけで、ここから見る限りおだやかな様相の山頂部であった。

坊主山

前方には一段と暗い雲が流れているようであり、それはもうこの日の展望を考えるに決定的な前兆であって、なんとなくおばさんの足取りも悲しげに写るわけでありぃ・・・

くらいなぁ・・・

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