title

駐車場に下り立ち登山靴を履いてザックを担いだ。さて出発、、、「えっ、カメラが!!!」なんといつも愛用のカメラを忘れてきたのだ。ス~~ッと血の気が引いた。札幌からここまで来て、しかも上空の雲がどんどん消えて来て~このまま登れば間違いなく大展望だろう。呆然とする私におばさんが声をかけた。「コンデジ積んであったんじゃない?」そうだ、コンデジがあったんだ。とにかくこれで記録するしかない。

2019年6月2日午前7時、私達は徳舜瞥山へ向かって登山口(5合目)を後にした。すぐに流れの無い河原を渡って~樹林帯に入って行く。小鳥の囀りを聞きながらしっとりとした登山道を進んで行くことになる。心なしか私が俯き加減?なのを除けばいつもと変わらぬ歩みだった。やがて小さな沢を渡って6合目、周辺は一段と苔むした林床となり~登山道の奥にはムラサキヤシオが鮮やかな彩りを放っていた。「撮れるかな~」ズームレバーを引いてシャッターを押す。

1
登山口をスタート

2
流れの無い河原を渡って

3
しっとりとした登山道を進む

4
小さな沢を渡る

5
苔むした林床が心地よい

6
色鮮やかなムラサキヤシオ

今回の撮影機材であるコンデジは、あくまでも補助用として(記録とかイチデジ故障時の対応)使おうと思って用意していたものであり~まだほとんど試していなかった。「え~~っと、露出補正は?絞りは?ISO設定は?撮影モードは?」、そんな不安いっぱいの撮影となった。

登山道脇にはゴゼンタチバナやツルシキミ、花弁がやや赤みを帯びたミヤマエンレイソウも咲いていた。「ここらあたりかしら、、、あっこれね」何度も登っているだけに見つけるのはそれほど難かしくはなかったクロツリバナ。ちょっと離れた位置からのズーム撮影だ。苔むした林床ではミツバオウレンがあちこちで咲き、期待していたウスバスミレもいい感じだ。ただ前日の雨の影響で花弁が濡れていたので、下山時にゆっくりと撮影とした。

7
ゴゼンタチバナ

8
ツルシキミ

9
花弁がやや赤味を帯びたミヤマエンレイソウ

10
クロツリバナ

11
ミツバオウレン

12
まだ濡れていたサンカヨウ

13
ウスバスミレ(下山時撮影)
14

15

8時ちょうど7合目に到着だ。登山口からちょうど1時間だった。ザックを下して汗を拭い水分補給だ。スタート時点では山頂方面はやや雲に覆われていたのだが~どうやらもうスッキリと晴れあがったようである。「きっと凄い展望だろうな・・・」私は小さな声で?呟いていた。

7合目から少し進むと周辺は美しいダケカンバに包まれることになる。白い木肌と葉の緑が日射しを受けて一段と輝いていた。ここからは山頂へ向かって大きくジグを切りながら8合目~9合目と進んで行くことになる。高度が上がるにつれて少しずつ視界が広がり、木々の間からは羊蹄山も見えてきた。「もうすぐ山頂かな」と思わせるのだが~ここがなかなか長く感じるところでもある。ジッと我慢しながらゆっくりと登って行く。

登山道脇にはあちこちでミヤマスミレが咲き、オオタチツボスミレも少しだけ見られた。9合目周辺ではコヨウラクツツジが咲いていた。上りの時にはまだ花弁が開いていなかったコミヤマカタバミが~下りでは可愛いらしく咲いていてくれた。

16
ダケカンバが美しい

17

18
ミヤマスミレ

19
オオタチツボスミレ

20
ズダヤクシュ

21
コヨウラクツツジ

22
コミヤマカタバミ(下山時撮影)
23

24
木々の間から羊蹄山が見え(ズーム撮影)

25
もうすぐ山頂

登山ものがたりへ 次のページ HOME