title

2019年9月27日(金)午前6時20分、私達は樽前山7合目ヒュッテ前の駐車場に到着した。先行している人達の車は6台のみ。閑散とした雰囲気に驚きながら山頂方面に目を移す。「ちょっと待機した方が良さそうだね」ほぼ雲に覆われた山腹を見上げながら、ゆっくりと装備を整えた。今日の山行の狙いは~やはりこの時期に相応しく周辺を彩る秋色を楽しむことだ。それ故に必須?とでも言えるのが上空から降り注ぐ陽射しと言うことになる。色合いが鮮やかさを増すからだ。

やがて雲は少しずつ消えてきて、山頂方面が見え始めた。「ヨシ、行こうか」、入山届けを記入して登山道に入って行く、午前6時50分。今回はヒュッテコースから登って外輪山へ、その後時計回りで西山~お花畑経由で戻る周回の行程だ。低木帯を抜けて~やがて山腹を斜上しながら進むようになると限界はぐんぐん広がって来る。上空にはやや雲が広がっているものの、時折降り注ぐ日射しは期待できそうだ。左側(東側)の斜面の眼下には秋色が一面に広がってきた。黄色はミネヤナギ、赤から茶色はタルマイソウやマルバシモツケ等のようである。「いいんじゃない~」「うん、なかなか綺麗だね」、私は立ち止まり~じっと陽射しを待つことになる。「今だ、、、」とシャッターを押すのだ。

前方から若い男女が下りて来た。「スッキリ見えていますよ、すごいですよ」ちょっと興奮気味に教えてくれる。「ありがとうございます」お礼を言いながら足早に外輪山へと登り詰めた。


低木のトンネル




山腹を斜上して行く



左斜面の彩り


眼下に広がる秋色

外輪山に出た、ここは東山方面と西山方面の分岐地点である。予想通り風は弱い。予定外ではあったが~東山ピークまで歩を進めた。目の前に鎮座する巨大な溶岩ドームはおだやかな噴煙をあげていた。932mピークや風不死岳方面、そして西山方面へとカメラを向ける。雲がやや広がっていてさすがに遠くの山々は見えなかった。


分岐から東山ピーク方面を見る




溶岩ドームと左奥に西山


932mピークと右奥に風不死岳


火口原の奥に西山を見て

分岐に戻って~西山に向かって外輪山上を進んで行く。今年の6月に登った時にはこの付近はほぼ雲に覆われていたが、今回はその時とは逆回りにで周辺に広がる展望を楽しみながら歩くことができた。

登山道脇にはシラタマノキの果実やミネヤナギ、エゾイソツツジやコメバツガザクラの冬芽~まだ花をつけていたものもあった。そして登山口をスタートしてほどな、くエゾオヤマノリンドウも咲いていた。やがて樽前山神社奥宮に到着だ。ザックを下して小休止、それにしても行き交う人達は少ない。静けさ堪能の外輪山歩きになりそうだ。




西山に向かって外輪山を行く


シラタマノキの果実




コメバツガザクラの冬芽


まだ花をつけていたコメバツガザクラ


エゾオヤマノリンドウ


エゾイソツツジやエゾノマルバシモツケ、シラタマノキ、タルマイソウの葉が秋色に


樽前山神社奥宮へ

登山ものがたりへ 次のページ HOME