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然別湖周辺の山々のひとつ、東ヌプカウシヌプリに登ることにした。2019年6月25日午前7時前に登山口となる白樺峠に到着。平日ではあったがこの時間で既に3台の車がとまっていた。「早いスタ-トなんだね」ちょっと驚きながら~私達もすぐに装備を整える。風は弱く上空からは朝の陽射しが降り注いでいた。

午前7時20分、入山ポストに届けを済ませて~ハクサンチドリやヒオウギアヤメに見送られるように、一面笹に覆われた平坦な草地を進んで行く。ほどなく針葉樹林帯に吸込まれて行くことになる。以前は木々に日射しが遮られて深淵なムードの登山道だったのだが、過去の台風による風倒木ですっかり明るくなっていた。張られたロープに沿って迂回するように進むのだが、やがて以前の登山道に戻ると~その風倒木の凄まじさに驚くことになる。まるで日本庭園のようだった薄暗い苔むした登山道も、風倒木と降り注ぐ陽射しですっかりかわってしまった。
それにくわえて~段々と傾斜はきつくなってきて、大小の岩石の間を木々を交わしながら登って行くことになる。「慎重に行こうよ」私は先を進むおばさんに声をかけた。

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ハクサンチドリ

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ヒオウギアヤメ

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針葉樹林帯を行く

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凄まじい風倒木

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急斜面を登って行く

そんな中でも、日射しが遮られていて苔むしたところはあちこちに残っていて~「見て、とっても綺麗だよ」「本当だね、久しぶりに綺麗なゴゼンタチバナを見たような気がするよ」、、、「マイヅルソウもいい感じよ」「うん、これなんか絵になるなぁ~」、静けさも十分に感じながら立ち止まりファインダーを覗きこむ。苔むした緑をベースにして咲く白い花がとても美しい。

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ゴゼンタチバナ
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マイヅルソウ
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このコースは登山口の白樺峠で既に標高が約900mほどなので、山頂までの標高差は350mほどしかない。しかし稜線に出るまでの急斜面は決して侮れないことは肝に銘じておくべきだろう。上りは木の枝につかまったりしながら一生懸命急斜面登るのだが、下りの時に上から見下ろすとその斜度に驚くことになるほどだ。

そんな登山道も徐々に傾斜が緩んできて~やがて稜線上に出たことを知る。「これって、クロツリバナね」「やや終盤だな」「コヨウラクツツジもまだ咲いてるよ、、、これはオオバスノキかしら、、、」次々と樹木の花が目に飛び込んできた。「わっ、綺麗」おばさんが指差す。木漏れ日を受けて鮮やかに輝いていたのは、これも低木のオオタカネバラだった。足元に咲くツマトリソウが可愛い。

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やっと傾斜が緩んで来て

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緩やかな稜線歩きとなる

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クロツリバナ
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コヨウラクツツジ

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オオバスノキ

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オオタカネバラ
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ツマトリソウ

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