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「ゆっくり行こうよ」私はちょっと喘ぎながら先を進むおばさんに声をかけた。やがて前方右奥にアポイ岳の山頂部が見えて来る。8時40分、馬の背に到着だ。前回登った時はまだ雪を抱いた日高山脈がクッキリと見えていたが、その姿は雲に隠れていて望めなかった。しかし、眼下に広がる光景に目を移して私達は「わ~~~っ」と叫ぶことになった。それは様似町の海岸線を覆う雲海の美しさだった。それはまるで海岸線を這うように~そして幾重にも重なるように広がっていたのだ。「美しいね~」そう言いながらシャッターを押す。


階段を登って


右奥に山頂を見ながら


馬の背へ


眼下の海岸線を覆う雲海が美し


エゾノカワラマツバやクルマユリ、そして咲き始めたばかりのミヤマホツツジとウメバチソウ。終盤だったのはサマニオトギリとアポイツメクサ。見られる地域が局所的なタデ科のオヤマソバも咲き始めていた。これからもっと周辺を彩ることになるのだろう。


エゾノカワラマツバ


クルマユリ


ミヤマホツツジ


ウメバチソウ


サマニオトギリ


まだ咲き残っていたアポイツメクサ

オヤマソバ


いよいよアポイ岳の山頂へ向かって歩を進める。前方には雲が流れ込んで来ていた。しかしそれは雨を降らせるようなものでは無さそうだ。展望は二の次とすれば、この暑さからしてかえって好都合だった。

登山道脇にはアポイ岳の固有変種アポイマンテマが咲き揃っていた。自分たちなりに品定め?をしながら何度も何度も立ち止まる。カメラを向けてシャッターを押す。「これ見て~」おばさんが指差すピンクの花弁が可愛い。セリ科の多年草エゾサイコがその独特な花姿で咲き誇る。
イブキジャコウソウの蜜を求めてヒョウモンチョウが飛び交っていた。近くの岩で羽を閉じたままとまっている蝶は?


岩尾根をガスが流れる山頂へ向かって


アポイマンテマ






花弁がピンクのアポイマンテマ

エゾサイコ



イブキジャコウソウの蜜を求めてヒョウモンチョウ


近くの岩にとまっていたのは・・・?

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