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頂上に立ってまず目を凝らしたのは烏帽子岳の北斜面だ。徐々に紅葉が始まっているのを感じるながら~更に沢へと落ち込む手前の斜面の紅葉に目を移し歓声をあげる。「これなら期待出来そうよね」、これから進む道程に紅葉最前線の彩りを期待しながら腰を下す。頂上からお鉢平方面の山々はスッキリと見えていた。いつもながらのその広大な展望に浸りながらゆったりとした時の流れを楽しんだ。

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雲に隠れた烏帽子岳と奥に白雲岳を見て

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沢へと落ち込む斜面を彩る紅葉

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前方にお鉢平を囲む山々が広がる
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黒岳から石室に向かって下って行く。青空に薄い雲、柔らかい陽射し~そして何と言っても風が無いのがうれしい。そんな絶好の登山日和となった。黒岳は、登山口から登って来た東斜面では豊富な植物を目にするが、頂上からは一変して風衝地となって石室へと続くことになる。その斜面ではウラシマツツジがまさしく見頃を(ピーク)迎えていた。

前方に凌雲岳と北鎮岳を見ながら下って行く。ポン黒岳の斜面には鮮やかな彩りが広がり~やがて眼下に黒岳石室が見えて来て~一段と大きく広がる展望と周辺を彩る紅葉模様がとても美しい。

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黒岳から下って行く

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ウラシマツツジの紅葉がピークを迎えていた

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前方に凌雲岳と北鎮岳を見て

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ポン黒岳の斜面の彩りは鮮やか

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眼下に黒岳石室周辺の紅葉が広がった

そんな光景に堪能しながら紅葉模様に包まれた黒岳石室に下り立った。管理人さんと数名の人達がくつろぐ静かな石室、私はそのまま桂月岳に向かって行くことにした。ここから私は単独行動、おばさんはナキウサギなどとの出会いを楽しむために別行動としたのである。ナキウサギとの出会いは久しぶりだった。私はおばさんのカメラをちょっと借りて数ショット。すぐに紅葉撮影モードに戻ったのである。

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前方奥に北鎮岳、手前右に黒岳石室を見て

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黒岳石室周辺の紅葉

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黒岳石室

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ナキウサギ

石室から桂月岳に向かって進んで行く。桂月岳はご来光を見る絶好の山として知られている。標高差約50mほど、20分前後で登られる山でもある。もちろんご来光も素晴らしいが~紅葉も見逃せない。クロマメノキとウラシマツツジが一面を埋め尽くしていて~その紅葉の赤とまだわずかに残る白い雪渓、そして周辺に在る山々とのロケーションが素晴らしいのだ。

この日の静けさもあって~もちろん先行者は誰も居ない。紅葉模様に圧倒されながら、私はゆっくりとカメラを構えて撮影三昧。あまりの心地よさに近くの岩に腰を下して小休止。エゾシマリスが飛び出して来て私の存在にビックリしたのか、しばらく立ちポーズ。やっとその状況に気が付いたのか慌ててハイマツの中に走り去った。遠くで微かにナキウサギの声も聞こえていた。

石室に戻るとおばさんが既に到着していた。「撮れたわよ」とうれしそうに言う。石室前のベンチに腰掛けて小休止、その画像を見ながら寛ぐことになる。

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クロマメノキとウラシマツツジの紅葉(奥に北鎮岳)

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桂月岳の紅葉と奥に黒岳を見る

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桂月岳の斜面を彩る一段と鮮やかな紅葉  奥に凌雲岳の山裾を見て

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ナキウサギ(おばさん撮影)

「じゃあ、行こうか」、私達は石室前の分岐から北鎮岳方面へ向かって雲ノ平へと歩を進めて行く。「わぁ~~~綺麗だよ」すぐに紅葉グラデーションに包まれて何度も何度も歓声をあげながら歩いて行く。

今回の行程は、黒岳から桂月岳~さらに雲ノ平を通ってお鉢平展望台までである。それをまとめてみると~リフト終点駅⇔黒岳(標高差 464m 距離 1.8km) 黒岳⇔黒岳石室(標高差 95m 距離 0.8km) 黒岳石室⇔桂月岳(標高差 50m 距離 0.5km) 黒岳石室⇔お鉢平展望台(距離 2km)。往復の歩行距離約10kmの道程である。

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雲ノ平へ

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紅葉に包まれて

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紅葉グラデーション
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チングルマの綿毛

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