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馬の背に飛び出した、今年は3度目にしてやっとその大展望を見る事が出来た。アポイ岳から吉田岳、ピンネシリへと連なる稜線、そしてピンネシリの山裾の奥に日高山脈を見る。「やっぱり綺麗だわ」「うん、大きい展望だよね」過去には何度も見ている光景ではあるが、やはりこの広がりには圧倒される。撮影を済ませてザックを下し、岩に腰かけながらそんな光景をもう一度目に焼き付けた。

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右にピンネシリとその山裾の奥に遠く日高山脈を見る

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ピンネシリ~吉田岳
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馬の背から頂上へ向かって進んで行く。この頃から下りて来る人、登って来る人が目につき始めたが~まだそれほどの賑わいは無い。登山道脇や岩場に咲く花々を求めてゆっくりゆっくりと歩を進める。
ミヤマホツツジはもうほとんど終わっていたが、ホツツジはちょうど咲き始めたところであった。オヤマソバはちょうど見頃、ウメバチソウやビロードエゾシオガマと続く。アポイマンテマも何とか咲き残りの花を見る事が出来た。遠くの岩場に咲くモイワシャジンをズームレンズに変えたカメラを向けた。

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ホツツジ

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オヤマソバ(おばさん撮影)

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ビロードエゾシオガマ

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ウメバチソウ

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まだ咲き残っていたアポイマンテマ

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遠くの岩場に咲いていたモイワシャジンをズームで

幌満お花畑への分岐を右に分けて、8合目へ・・・急な岩尾根を慎重に登って行く。ちょっと辛い上りだが、このあたりが今回の山行では私達が一番楽しみにしていたところでもある。そのひとつがチシマセンブリだ、馬の背の手前あたりから登山道脇のあちこちで見られた。海岸線で見られるものよりもやや小ぶりな印象を受ける。花冠の裂片には濃色の斑点があり~中央には蜜腺溝がある。とてもキュートな表情の花である。今回は濃色の斑点が無いものも見ることが出来た。

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前方に頂上を見て

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急な岩尾根を登って行く

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チシマセンブリ
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花冠に濃色の斑点が無いタイプ
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高度が上がるにつれてより高い位置から様似の海岸線を俯瞰することになる。広がる青空を意識的に取り入れてシャッターを押して見た。頂上手前のいつもの私のビューポイント、アポイ岳から吉田岳へと続く細い稜線、奥には左にピンネシリと右には雲に隠れているが楽古岳方面の展望が広がっていた。さらにひと登りでアポイ岳の頂上に立った、11時ちょうど。登り始めてから3時間半を要していた。

頂上標識をカメラにおさめてすぐに下山を開始した。まだ昼には早いし下りながら花々を撮り直すためでもある。この頃から登って来る人達の列が続くことになった。それでも春の花真っ盛りの時のような賑わいは無い。「おぅ、これだこれ」「あっ、ここにも咲いていたんだ」時々しゃがみ込みながらシャッターを押す。

イネ科の植物、タカネガリヤスだろうか~風で穂が揺れていて何とも言えぬ風情を醸し出していた。「そう言えば・・・そんなに風は強くなかったよね」「5合目ではどうなるかと思ってたけど」。馬の背で昼食を食べながらこの日に見た花々を思い浮かべる。「やっぱり良い山よね」「そうだね、何度登ってもその時期折々の花が楽しめるし」

午後1時30分、登山口に到着。駐車場には多くの車がとまっていた。アポイ岳はやはり人気の山なのである。

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より高い位置から様似の海岸線を俯瞰する

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吉田岳へと続く鋭い稜線と左奥にピンネシリ
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岩尾根を下って行く

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タカネノガリヤス(イネ科)の穂が揺れて

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ヒメシラネニンジン
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コースタイムはあまり参考になりませんので省略します。

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