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第四雪渓の上部を登る頃には青空が広がり始めた。「こりゃあ展望もいけるかも・・・」そんな私の憶測も結論から言うと赤岳までとなるのだが、気分的には少し明るくはなる。見下ろす斜面をまだ覆い尽くすように咲くチングルマ、その近くでは咲き終わったチングルマの羽毛状の果穂が揺れて美しい。

第四雪渓を登りきると広く平坦な砂れき地となる。前方から団体さんがやって来た、きっとは白雲岳避難小屋に泊まっての帰路なのだろう。その縦走装備をちょっと恨めしく見ながらすれ違う。

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第四雪渓の上部

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斜面を埋め尽くすチングルマ

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咲き終わったチングルマの羽毛状の果穂が揺れる

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前方に赤岳頂上を見て

9時20分、赤岳頂上に立った。やや雲は多いものの青空が広がって、白雲岳、旭岳、北海岳などの大きな展望が広がっていた。烏帽子岳の奥の黒岳や北鎮岳方面は雲に覆われていた。何度も見ている雄大な光景を今回も手中にできたことに感謝しつつシャッターを押した。頂上付近にはイワブクロがビッシリと敷き詰められるように咲いていた。

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小泉岳、白雲岳方面

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北海岳、旭岳方面
画像クリックで幅1280ピクセルのパノラマ画像表示

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烏帽子の奥はガスに覆われて

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赤岳頂上付近を埋め尽くすイワブクロ

頂上では20分ほど休憩して、私達は小泉岳に向かってなだらかな広い稜線を歩き始めた。結果的には青空をある程度意識出来たのはこのあたりまでとなった。しかしある程度陽射しの明るさは感じられたし、花の撮影にはもってこいの曇り空だったから私としてはニンマリである。

ウラジロタデの小型版とも言えるヒメイワタデ、図鑑で見ると分布は北海道だけのようだ。いつも悩むのはエゾミヤマツメクサ(大雪山固有種)だ。ここでは良く似ているエゾタカネツメクサもあるらしい。背の高さと葉の形状から2種類の花名として掲載したが、甚だ怪しいところでもある。大雪山の固有種であるエゾイワツメクサがとても美しい。そんな花々を愛でながら、白雲岳分岐を左へ~ほどなく小泉岳だ。

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小泉岳に向かって広い稜線を行く
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ヒメイワタデ

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メアカンキンバイ

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エゾミヤマツメクサ

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エゾタカネツメクサ

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リンネソウ

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チングルマの果穂が揺れる中にヨツバシオガマ
その他の画像はこちらから

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エゾイワツメクサ

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