title

2016年7月22日、私達は高原温泉の駐車場に立った。ほどなく前日一緒にニセイカウシュッペ山に登ったiさんご夫妻も到着。駐車場はやや閑散としていてとても静かであった。
この日の行程は高原沼めぐりである。まだ残雪も予想されたので行けるところまでの計画だ。早速装備をチェックしてまずは緑岳登山口の方に向かって~北海道固有種のダイセツヒナオトギリを観察した。ここはロープが張られていて大切に保護されている。この花は以前見たことがあるが、その時にはもう終盤であった。今回はちょうど見頃に訪れることが出来た。

一旦戻ってヒグマ情報センターに入った。ここで沼めぐりのコースやヒグマに関してのレクチャーを受けてからの入山となる。「今日は左回りコースの高原沼まで。ヒグマが観察されているのでパトロールの指示に従う事。途中での飲食は緑沼と高原沼のみ。センターから少し先のミズバショウに熊の痕跡あり、コースからは外れないこと、熊よけ鈴などでこちらの存在を知らせながら歩くこと」などである。

ちょっと緊張しながらセンター奥からコースへ入って行く。高原沼を歩くのは、2009.06.28に右回りコースから三笠新道~高根ケ原~緑岳と歩いた時以来である。紅葉時期にも一度訪れたことはあるがそれはもう昔日の感がある。ほぼ新鮮な気持ち?での入山となった。歩き始めてほどなく、大きなミズバショウの中を進むことになる。「あっ、これだね」ミズバショウが何本も根元からなぎ倒されていた。何となく言葉少なくなりながら歩いて行く。熊よけ鈴の音が一段と高鳴る?ことになった。

1
ヒグマ情報センター

2
ダイセツヒナオトギリ(北海道固有種)
3

4
巨大な?ミズバショウの葉に囲まれて

5
ミヤマチドリ

6
ハイオトギリ

7
フキユキノシタ

ヤンベタップ沢に架かる橋は鉄製になっていた。そのそばに放置されているのは以前の木製の丸太橋のようだ。安定感のある橋を渡りながらヤンベ温泉の蒸気が立ち上がっているのを確認する。この橋を渡った少し先がヤンベ分岐である。ここから左回りコースへと入って行く。この「左回り」と言う定義?だが、分岐を左へと言う意味なのだろうか~要するに時計回りなのだ。

.小さな沢の流れにバイカモが繁茂(はんも)していた。清流に身をまかせるように小さな白い花が揺れる。望遠レンズでは無いので全体的な写真になってしまったが、清々しい気持ちを抱かせるに十分なシチュエーションであった。

8
ヤンベタップ沢にかかる鉄製の橋を渡る

9
ヤンベ温泉の蒸気が上がっていた

10
小さな沢の流れにバイカモが

11
シダ植物を背景に咲くオオバミゾホオズキが良い感じ

12
ミツバオウレン

13
ミヤマキンポウゲ

14
ズダヤクシュ

「沼めぐり」と言うと何となくなだらかな路を進んで、美しい沼を次から次へ・・・そんな光景を想像してしまうのだが~高原沼めぐりのコースはアップダウンが何度もあって、登山コースと考えたほうが良いだろう。時期によってはぬかるんでいたり雪渓が残っていたり~ひと回りコースには渡渉もあったりと、なかなか大変である。

そんなアップダウンを繰り返した後に・・・やっと木道が現れ~その周辺をエゾコザクラが埋め尽くす。「あっ、白花だよっ」一段と大きな花をつけたエゾコザクラの白花が咲いていた。木道の奥なので大トリミングした画像を下に載せた。

15
木道脇に咲き誇るエゾコザクラ

16

17
遠くに一段と大きな花をつけた白花 (大トリミング画像です)

18

19
アオノツガザクラ

20
ヤマガラシ

21
ツボスミレ

22
エゾイチゲ

登山ものがたりへ 次のページ HOME